高知県高岡郡梼原町ってどんなところ?

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人口3,640人 (2017年4月)
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高知県高岡郡梼原(ゆすはら)町は、県北西部の高岡郡に属し、四国山地の西端に位置しています。四方を山々に囲まれ、町の面積の91%を森林が占めています。また、日本三大カルストの一つ、四国カルストが町北部にあります。標高1455mの雄大な四国カルストに抱かれた自然豊かな山間の小さな町で、いたる所に手付かずの自然が残り、晴れた日には太平洋から瀬戸内海まで一望できます。

春から秋の高原では、牛たちが放牧されている姿がみられます。年平均気温は13.4℃、年間降水量は2,630mm、積雪は、中央部では0.3m~0.6m、北部山岳地域では1.0m~1.5mになります。町内には幕末を駆け抜けた勤皇六志士の墓地が残っており、その他にも坂本龍馬や東津野出身の吉村虎太郎たちが脱藩するために通った道が、維新の道・脱藩の道として残っています。

藩政時代からの茶堂が点在し、訪れる人に対するおもてなし精神が受け継がれています。図書館やまちの駅など、建築家隈研吾さんの建築が世界で最も多く集まっています。町内を鉄道路線は走っていません。JR四国土讃線須崎駅から路線バスが出ています。高知龍馬空港から車で約1時間40分の距離にあります。

高知県高岡郡梼原町の移住支援制度

高知県高岡郡梼原町の移住支援制度

暮らしやすい夏の一方、厳しい冬の生活も待っている中で、町民の暮らしを豊かにするために、さまざまな支援制度がもうけられています。では具体的にみてみましょう。

町民による子育てサポート

梼原町では、町ぐるみで子育てに力を注いでいます。たとえば保育料・給食費がすべて無料です。0歳から15歳(中学校卒業)までの医療費が無料です。未入園児一時預かりは半日500円、1日1000円です。小中一貫教育校(4:3:2制)として小中の教員が協力し合い、9年という長期計画で指導に取り組んでいます。

小学1年生には、1人1着ですが体操服が支給されます。小学5・6年生には、制服助成もあります。中学生は月1500円で寮生活も送れます。漢字や英語・数学検定などの受験料は半額助成されます。通学のための交通機関が無料なのも魅力的です。高校では、半年~1年間の海外留学を2名、各100万円支援します。1週間の短期留学は年間2名、各10万円支援します。

お試し移住

生活家電、食器類を備えたお試し滞在用の住宅があります。布団のみ持参すれば生活できます。賃料は月1万円、駐車場もあります。

空き家リノベーションによるリーズナブルな賃貸

庭付きの一軒家から町営住宅まで、家族のスタイルに合わせたリノベーション住居を、リーズナブルな価格で賃貸できます。

家づくり(持ち家)支援補助金

梼原町産の木材を利用した家を新築した場合、200万円を上限に助成します。さらに40歳未満で新築した場合は100万円の助成を、増改築の場合は20万円~200万円の事業費の50%を助成します。ほかに、太陽光発電やエコ給湯器、複層ガラスなどの設備を購入する場合にも補助金を受けられます。

高知県高岡郡梼原町の観光情報

高知県高岡郡梼原町の観光情報

梼原町には、幕末の英雄たちに思いを馳せて歴史にふれたり、セラピーロードで自然を満喫したり、建築家・隈研吾さんの建造物を見学したりとたくさんのスポットがあります。

ゆすはら座

ゆすはら座は、1948年に梼原町の町組によって北町に建設された建物で、1995年に東町に移転復元したものです。この建物は、大正時代の和洋折衷様式を取り入れた建造物で、モダンな外形に花道のついた舞台、2階の桟敷席、天井の木目の美しさ、また、高知県下では唯一の木造りの芝居小屋で、芝居や歌舞伎、映画上映など住民の娯楽の殿堂「梼原公民館」として親しまれてきました。

隈研吾さんの建造物

新国立競技場や歌舞伎座などの建築デザインにかかわった建築家・隈研吾さんと梼原町の出会いは1987年に、梼原公民館(現在のゆすはら座)の保存運動に関わっていた高知県在住の一級建築士の小谷匡宏さんが、隈研吾さんを梼原町に招いたことに始まります。梼原町を訪れた隈研吾さんは、梼原公民館(ゆすはら座)の木造建築に感銘を受けて、自身も保存活動に携わるようになります。そうして梼原産の木材を使って、1994年に雲の上のホテル(2024年3月まで建替え工事中。)、2006年に梼原町総合庁舎、2010年には雲の上のギャラリー、まちの駅ゆすはら(マルシェ・ユスハラ)、2018年にYURURIゆすはら、2018年に雲の上の図書館と、梼原町に6つの施設が生まれました。隈研吾さんの建築物を見学するコースを次に紹介しますので、興味のある人は巡ってみてください。

梼原町総合庁舎

町の中心にあり、全面にゆすはらのスギ材を使っていて、木のぬくもりと解放感が感じられます。1階には、旅人をもてなしてくれる茶堂があります。

まちの駅ゆすはら(マルシェ・ユスハラ)

梼原町の特産物販売とホテル(雲の上のホテル別館)が融合したまちの駅です。まちの中の「森」というコンセプトを映すように施設内には杉丸太の柱を林立させ、森の中を巡るような内部空間を作り出しています。

YURURIゆすはら

複合福祉施設で、建物の外壁には梼原産の杉板を纏わせ、内装には町内製作の手漉き和紙をはじめとした自然素材を活用しています(内観の見学には制限があります)。

雲の上の図書館

建築には梼原産の木材を活用しており、千百年余の梼原独自の文化を保存・継承し情報の発信基地となることを目指して建設されました。館内にはボルダリング設備やカフェが併設されています。

雲の上のギャラリー

日本建築の軒を支える「斗栱(ときょう)」という伝統的な木材表現をモチーフとして、刎木(はねぎ)を何本も重ねながら、桁を乗せていく「やじろべえ型刎橋(はねばし)」は、世界でも類を見ない架構形式による唯一の建物です(外観見学のみ)。

雲の上のホテル

「雲の上のまち」をテーマとし梼原町太郎川公園の景観を活かしながら、梼原産の杉を大胆に使った木造建築です。サーフボード型の屋根は雲をイメージし、建物の下には青空と星を写し込む棚田をイメージした半円形の池を設置しました(建替えのため2024年3月まで休業中)。

太郎川公園

梼原の魅力を凝縮した自然体験施設、太郎川公園は、1985年に開園しました。緑あふれる景色の中に設置されたきつつき学習館を中心に、グラススキー場、お花見広場、キャンプ場(要事前予約。550円)、野鳥の森などの野外施設があります。茶堂や草葺き民家、水車小屋などの歴史的建造物で懐かしい昔の田舎も体験できます。

神在居の千枚田

梼原町内は標高220~1455mという高低差があり、平地が少ないことから山の斜面を利用した農耕作が発達しました。なかでも神在居は、数多の田んぼが重なっていることから千枚田と呼ばれ親しまれています。千枚田では、オーナー制度を実施し、四万十川にちなみ100㎡を四万十円で貸与しています。地元農家の指導や管理を受けながら米作りを楽しむことができます。

神幸橋

津野山神楽が舞継がれる三嶋神社の参道にかけられた屋根付きの歩道橋です。梼原町産の木材がふんだんに使われており、橋の途中にあるベンチで眼下を流れる川を見ながら休憩もできます。

まとめ

山や川、自然の中で生活できる環境です。子育て支援の体制も充実し、お試し移住もできるので、一度実際に足を運んでみてはいかがでしょうか。