移住定住とは

田舎の親子

移住定住とは、定住を目的に移住することです。ここでは、移住と定住それぞれの意味について説明していきます。

移住とは

移住とは、現在の居住地から他の場所に移り住むことを指します。一時的に居住地を変える際にも使われる傾向にあり、長くその地で暮らすか否かは決まっていません。そのため、移住した後で、さらに別の場所に移住することも考えられます。現住所から別の都道府県や自治体に移住する際は、転出届・転入届などを提出する必要があります。

定住とは

定住とは、一定の場所に長く住むことです。特に期間の定義はなく、その地に長く生活拠点を置く場合に使われます。移住とセットで使われることも多く、移住地に永住する=定住と見なされます。

移住定住の流れ

移住するにあたって、5つのプロセスを踏む必要があります。以下は、移住定住の主な流れです。

① 移住定住をする自治体を決める​​
② 自治体に問い合わせる
③ 実際に訪問したり体験で長期滞在をしてみる
④ 移住先の住まいや仕事を決める
⑤ 引っ越し

移住定住を成功させる上で大切なことは、準備を徹底することです。行き当たりばったりで新天地に移住しても、長くその地で暮らせるかどうかは分かりません。移住地を決めるまでの準備を念入りに行い、自身にとって最適な移住定住先を見つけるようにしましょう。では、各プロセスについて詳しく見ていきます。

移住定住をする自治体を決める​​

移住定住をする際、まずは引っ越し先となる自治体を決める必要があります。快適に暮らしていく上で、移住しやすい場所か否かを見極めることはとても重要です。移住定住地を探す際は、以下の点を考慮しましょう。

・移住支援制度の充実度
・就業先の充実度
・移住者が多い土地か否か
・自分が思い描くライフスタイルに合っているか

自治体ごとに、実施している移住支援内容は異なります。移住支援金や補助金をはじめとする経済的支援のほか、移住相談窓口の開設やお試し住宅の提供といったバリエーション豊富な支援制度が設けられています。移住地を決定する前に、必ず各自治体の移住支援内容を確認するようにしましょう。また、憧れの地に移住できたとしても、就労先がなければ定住するのは難しくなります。自身の経歴や条件を満たす就労先があるか否か、事前にチェックすることが大切です。

もし就労先が少ないようであれば、希望の移住地を再検討することも視野に入れておきましょう。尚、移住定住をする際は、移住者の割合が多いエリアがおすすめです。その地で生まれ育った人しかいない場合、移住定住に関する悩みを相談しにくい傾向にあります。特に現地住民との人間関係に関する悩みは、移住者同士にしか理解できません。移住後に孤立することを防ぐためにも、移住者が一定数暮らしている地域を移住定住地に選ぶことがポイントです。

移住定住地を決める際は、自分が思い描くライフスタイルに合っているかという点にも考慮しましょう。都市部から地方への移住定住を実行する場合、「大自然の中でのびのびと子育てをしたい」「都会の忙しない生活と距離を置きたい」といった目的があるはずです。自身が移住定住したいと思った理由や目的を考え、できるだけ理想に近い生活ができる自治体を選ぶようにしてください。

移住する自治体を決めることは、移住定住のプロセスの中で最も手間のかかる作業です。「旅行で訪れた場所に移住したい」「写真が綺麗だったから憧れていた」といった表面的な印象だけで移住地を決めた場合、移住後の生活にギャップを感じる可能性があります。現地での暮らしやすさや自身が求める移住定住地の条件と比較し、長期的に安心して暮らせる自治体を選ぶようにしましょう。

自治体に問い合わせる

移住定住地の候補を絞ったら、自治体に問い合わせます。自治体によっては移住窓口を設置していることも多く、担当者と直接やり取りができる仕組みになっています。移住定住に関する疑問や不安を担当者に相談できるのはもちろん、効率良く情報収集できる点もポイントです。自治体が実施している支援制度などをよく確認し、移住定住地に相応しいか否かを見定めましょう。尚、自治体に問い合わせを行う際は、移住体験に関する情報もチェックしてください。移住体験の予約が必要な場合は、できるだけ早めにスケジュール調整するのがおすすめです。

実際に訪問したり体験で長期滞在をしてみる

段ボールを詰めている男性

大まかな移住定住の希望地が決まったら、現地へ訪問してみましょう。さまざまな移住支援に取り組んでいる自治体の場合、移住ツアーや移住体験用の住居・プログラムなどを用意しています。現地の暮らしや利便性などについて担当スタッフが紹介してくれることもあり、より具体的に移住定住生活をイメージすることができます。また、移住定住の成功率をアップさせたい場合は、長期的な移住体験をするのがおすすめです。移住体験用の家屋などを借りて、現地に溶け込んだ生活を体感してみましょう。

一度や二度の短期訪問では、生活する上での利便性を見極めにくい傾向にあります。現地の物価、地域交流、気候、交通の便など、さまざまな分野における暮らしやすさを知る上で、長期生活を体験することは非常に重要です。思いもよらなかった問題点やメリットが見えてくることも多く、より豊かな移住定住生活を実現するカギとなります。移住定住の候補地が複数ある場合は、できるだけ多くの地で長期生活を体験してみましょう。移住前の準備にしっかりと時間をかけることで、自身にとって最適な移住定住地を見つけることができます。

移住先の住まいや仕事を決める

移住定住地へ引っ越す前に、住居と就労先を決める必要があります。住居を決める際は、自治体の支援制度について確認してみましょう。空き家バンク制度や移住者向けの住宅を保有している自治体も多く、スムーズに家探しを進めることができます。また、就労先の最適な見つけ方は、自治体によりさまざまです。移住者の就職を支援している自治体の場合、移住者の雇用に積極的な企業を紹介する、職場体験ツアーを手配するなど、手厚いサポート体制が整っています。

面接や労働条件に関する相談サポートも行っているため、自治体を通して就労先を決めることが可能です。もし就労支援がない自治体に移住する場合は、インターネットのハローワークを活用するのがおすすめです。自治体によっては現地の就労サポートサイトなどを開設していることもあるので、情報収集をしっかりと行うようにしましょう。

尚、移住定住地で起業を考えている場合も、事前準備を徹底することが大切です。収入源がままならない状態で移住しても、快適な生活は保障されません。充実した移住定住生活を送るためにも、引っ越し前に住居と就労先を確保しておくようにしましょう。

引っ越し

移住定住の最終プロセスは、引っ越しです。引っ越しの際は、引っ越し業者の予約のほか、以下の手続きを済ませるようにしましょう。

・転出届の提出
・電気やガスの停止
・郵便物転送の依頼
・子どもの転校手続き

尚、引っ越しが済んだら、移住定住地へ転入届を提出する必要があります。手続きのし忘れがないように、よく確認することが大切です。

移住定住を促進させる補助金とは

天井を見上げている女性

移住定住者への支援を行っている自治体では、さまざまな補助金制度を設けています。ここでは、以下の補助金について解説していきます。

・移住支援金
・起業支援金
・都道府県や各自治体の支援金

自身が活用できる補助金を理解することで、経済的負担を抑えながら移住定住生活を楽しめます。尚、補助金を受け取るには、定められた条件等をクリアしなければなりません。各都道府県や自治体のホームページに記載されているため、逐一確認するようにしましょう。では、各補助金の詳細について解説していきます。

移住支援金

移住定住することで、移住支援金を得られる可能性があります。移住支援金とは、地方創生が行っている支援事業の一環です。以下の条件を満たすことで、移住支援金の受給対象となります。

・移住前に東京23区に在住していた、もしくは東京圏から東京23区へ通勤していた
・東京圏以外、もしくは東京圏内の条件不利地域へ移住した
・中小企業等への就業、テレワークで移住前の就業を継続、地域で社会的事業を起業などの条件に当てはまる

移住支援金を受け取るには、移住前の在住地や通勤状態、移住定住地、移住後の就業など、3つの条件をクリアしなければなりません。尚、移住前の在住期間をはじめ、支給対象には細かい条件が付けられています。自身が条件に合うかどうか、公式ホームページでよく確認するようにしましょう。移住支援金の受給対象者となった場合、単身者は60万円以内、世帯の場合は100万円以内で補助金が支給されます。

また、18歳未満の子どもを持つ世帯の場合、子ども1人につき最大で30万円の加算です。補助金額が大きいことから、経済的に安定した移住定住生活を送ることができます。東京23区や東京圏からの移住定住を検討している方は、ぜひ移住支援金の申請について検討してみましょう。

起業支援金

起業支援金とは、移住地で起業する移住定住者に支払われる補助金です。主な起業支援金には、地方創生と地方自治体が施行する2種類があります。以下は、地方創生の起業支援金を受給する際の条件です。

・東京圏以外、もしくは東京圏内の条件不利地域で社会的事業を起業すること
・個人開業届の提出、もしくは法人の設立を補助事業期間完了日までに行うこと
・居住地が起業地の都道府県内であること

条件を満たす場合、最大200万円の補助金を受け取ることが可能です。また、地方自治体の中にも、起業補助金制度を施行しているエリアが存在します。自治体独自の補助金制度となっており、受給条件や補助金額は自治体ごとに異なります。移住定住地で事業を行う予定がある方は、移住希望地の起業補助金制度について詳しくチェックしてみましょう。起業には、初期費用がかかる、事業が安定するまでの収入が不安定など、経済的な負担がつきまといます。しかし、起業補助金を活用することにより、経費負担を減らしながら事業を行うことができます。移住を機に起業を考えている方は、起業補助金が充実した自治体を選んでみてはいかがでしょう?

都道府県や各自治体の支援金

 
都道府県や各自治体には、さまざまな移住支援金制度があります。移住定住地によって内容は異なるものの、支援金の例は以下のようになっています。

空き家の活用に対する支援金
移住定住地の空き家に引っ越した場合、住宅取得の費用やリフォーム費用の一部が補助対象となります。尚、空き店舗で事業を開始する際も、同様の支援金を受け取れるケースがあります。

移住促進住宅取得費等補助金
移住定住者を増やす目的に作られた移住支援金制度です。移住地での住宅の取得や、リフォーム費用の一部を助成する仕組みになっています。新築と中古の両方に適用される場合もあれば、どちらか一方のみの場合もあります。

UIJターン奨励助成金
移住定住者に対して、住居や引っ越しへの補助を行う制度です。家財撤去などの費用に対応している自治体もあります。

移住・子育てリフォーム事業費補助金
子育て世帯が移住定住した場合、住宅の取得費用やリフォーム費用の一部が助成されます。夫婦や子どもの年齢などに条件が付いていることもあり、子どもの数で補助金が上乗せされるケースもあります。

木材需要拡大事業費補助金
現地生産の木材を使用して木造住宅を建てた場合に支払われる補助金です。

過疎化や高齢化が進む自治体では、移住支援金の充実度が高い傾向にあります。自治体独自が行っている移住支援金制度もあるため、移住定住前に内容をよく確認することが大切です。移住支援金を最大限に活用し、経済的メリットの多い移住定住生活を実現しましょう。

まとめ

移住定住は、移住した地に生活拠点を置くことを意味します。移住先で長く快適に暮らす上で大切なことは、移住定住の流れについて知識を深めることです。自分に合う移住定住地を見極めるためにも、準備期間をしっかりと取るようにしましょう。また、移住定住者を積極的に募っている自治体では、バリエーション豊富な補助金制度が用意されています。各自治体のメリットやデメリットをよく理解し、快適に暮らせる移住定住地を見つけてくださいね。