スローライフの現実

都会在住者の中には、田舎でのスローライフに憧れている方も多いのではないでしょうか?「田舎でのんびりとした生き方ができそう」「気忙しくなくてストレスフリーな暮らしが送れそう」といったイメージを持たれがちな田舎での生活ですが、スローライフとは程遠いライフスタイルになりやすいのが現実です。

スローライフを求めて田舎への移住を検討している方は、以下の4点について事前に考えてみましょう。

  • 実際の田舎でのスローライフはルールが多く落ち着けない
  • 仕事をしながらのスローライフは厳しい
  • 時間を気にしない生活は現実的に難しい
  • デジタルは必要不可欠なので生活から切り離せない

都市部とは全く違った環境であるがゆえに、独自のルールに縛られてしまう傾向にあります。また、仕事や生活をこなす上で、常にスローライフを貫くことは非常に困難です。情報ツールが少ない田舎においてデジタルの存在は大きいため、完全に遮断した生活をすることは不可能という点にも注意しましょう。
では、各項目について詳しく説明していきます。

実際の田舎でのスローライフはルールが多く落ち着けない

田舎は、非常に小さなコミュニティで形成されています。独特のルールやしきたりが多く、都市部では当たり前の常識が通じないということも一般的です。そのため、田舎に移住することで、ルールに縛られた生活になる可能性が高くなっています。

ルールを守らないと地域住民との関係に亀裂が入るなど、スローライフと無縁のストレスフルな生活になりやすい点に注意が必要です。

また、移住先によっては暗黙のルールを設けているケースもあるため、「知らない間にルールを破っていそうで落ち着かない」「常に気を張った生活を強いられてツライ」といった後悔を抱く移住者も多くなっているのが現実です。

仕事をしながらのスローライフは厳しい

仕事をしている場合、田舎に移住してもスローライフを送れない可能性が高くなっています。
田舎暮らしをスタートさせたからと言って、大自然の中で毎日遊んで過ごせるわけではありません。収入源を確保しなければならないことから、移住後すぐに仕事を始める必要があります。

田舎と都会において、仕事に割く時間はそこまで大きく変わりません。勤務形態にもよるものの、田舎であってもフルタイム勤務は都会と同じ1日8時間、週に40時間です。
職場によっては残業などもあることから、田舎に移住しても仕事に割く時間は同程度だという点に注意してください。

仕事をしている以上、自由な時間やストレスのない生活を実現するのは難しいのが現実です。退職後のシニア世代は例外ですが、現役で働く移住者の場合は「自分はどんなスローライフが送りたいんだろう?」「都会と同じ時間働くことになっても田舎に移住したいのか?」という点についてよく検討することが大切です。

時間を気にしない生活は現実的に難しい

スローライフとは、時間を気にせずにのんびりと人生を楽しむことを指します。
人口が少ない田舎は、都市部と比べて慌ただしさや気忙しさが少ないエリアです。しかし、田舎に移住したからと言って、スローライフに直結するわけではありません。

田舎暮らしをする場合、現地で新たな生活を送ることになります。仕事、家事、育児といった日々のことをこなしていく必要があり、都市部での時間の流れと大差ないというのが現実です。

移住先で生活していく以上、時間を気にせずに本格的なスローライフを送ることは難しい傾向にあります。近所に買い物できる場所がない、公共交通機関の便が悪い、職場が遠いといった理由で時間の管理を徹底することになる可能性もあるため、むしろ都市部よりも時間に余裕がないと感じる層も多くなっています。

デジタルは必要不可欠なので生活から切り離せない

田舎での暮らしは、デジタルに依存した生活を余儀なくされるという現実に注意してください。
街中でさまざまな情報や広告を目にする機会が多い都市部と異なり、田舎の情報ツールには限界があります。田舎は、商業施設や娯楽施設が極端に少ないエリアです。そのため、ネットが主な情報ツールであるということを覚えておきましょう。

ネットなしの暮らしが成り立たないというケースも多く、デジタルへの依存度が非常に高いという特徴が見られます。「大自然の中でネットと隔絶したライフスタイルを手に入れたい」「自然や動物と共存しながらITとは無縁の暮らしを送りたい」という方は、理想のスローライフと180度違う生活になってしまう点について事前に検討することが大切です。

現実的なスローライフでうまくいく例

現実的なスローライフでうまくいく例

スローライフを叶える際は、自分が理想とする暮らしについてよく考えることが大切です。田舎暮らしの現実を理解し、その上で実現可能なスローライフを目指しましょう。
スローライフを成功させたい方は、以下のような例を参考にするのがおすすめです。

  • 都会を離れずメリハリをつけて生活している
  • スローライフのためにセミリタイアできる資産がある
  • 働く環境にストレスがない

一口でスローライフと言っても、さまざまなライフスタイルがあります。「自分はどんな生活に憧れているんだろう?」「今の生活から何が変わるとスローライフになるんだろう?」といった点に着目し、自分が理想とするスローライフを具体的にイメージしてみましょう。では、各例について詳しく解説していきます。

都会を離れずメリハリをつけて生活している

充実度の高いスローライフは、都市部で暮らしながらでも叶えることができます。スローライフの本来の意味は、時間に追われることなく日々の暮らしを丁寧に送ることです。都市部でスローライフが送りにくいと考えられる大きな理由に、ライフワークバランスの取りにくさが挙げられます。人口の多さゆえに競争意識が働きやすく、仕事中心の生活になりやすいのが特徴です。

しかし、仕事とプライベートの切り替えをしっかりと行うことにより、都市部在住者でもスローライフを実現することは可能です。オフの時は自分の時間を大切にする、趣味を充実させる、家族との時間を優先するなど、メリハリのある暮らしを意識しましょう。満足度の高いプライベートを過ごせるので、スローライフを叶えることに繋がります。

また、よりしっかりとメリハリをつけたい場合は、二拠点生活を送るのもおすすめです。
平日は都市部、週末は田舎暮らしができるのがポイントで、環境をガラリと変えながら本格的にプライベートの時間を満喫することができます。人によっては都市部の生活を失わない方がうまく機能することもあるので、スローライフに憧れている方は検討してみてはいかがでしょう?

スローライフのためにセミリタイアできる資産がある

仕事をしている限り、スローライフを送ることは困難です。そのため、本格的なスローライフの実現には、セミリタイアすることが必要不可欠であるということを理解しましょう。セミリタイアして田舎に移住する場合、働かなくても暮らしていくだけの資産が必須となります。

十分な資産がないまま田舎暮らしを始めても、経済的・精神的な負担を抱えることに繋がります。スローライフとは程遠い日常を送ることになるため、スローライフの成功にはセミリタイア時の資産額が重要になることを覚えておきましょう。

働く環境にストレスがない

満足度の高い職場環境で働いている場合、スローライフがうまくいく可能性が高めです。
職場でのストレスは、都市部在住者が田舎への移住を決断する大きな理由のひとつです。「都会でプレッシャーを感じながら働くのがツライ」「競争社会の中で仕事をするのがストレスだ」といった感情を抱くことから、仕事を辞めて田舎移住を検討する層が多くなっています。

しかし、例え田舎であっても、都市部と同様にストレスを感じやすい職場は存在しています。いわゆるブラック企業と呼ばれる会社もあり、都市部とさほど変わり無いライフスタイルになりやすいというのが現実です。
職場でのストレスを理由に田舎へ移住する場合は、転職先が満足度の高い職場環境であることをしっかりと確認しましょう。

快適にストレスフリーで働ける会社であれば、スローライフに近い生活を送ることができます。田舎の職場=スローライフに直結するというわけではないので、自分にとってストレスのない職場を見つけることが必要不可欠です。

スローライフの現実は田舎にあるわけではない

スローライフの現実は田舎にあるわけではない

スローライフを目指すにあたって、「都会だと実現できない」「スローライフを送るなら田舎に移住しなければ」と考えている方もいるのではないでしょうか?田舎以外でも、スローライフを叶えることはできます。

対照的に、田舎に移住することで必ずスローライフを送れるわけではないことも理解しなければなりません。憧れのスローライフを現実のものにする際は、以下の2点に注意してください。

  • うまく時間を作れば都会に住んでいてもスローライフを送ることは可能
  • 田舎の仕事は重労働で長時間の仕事も多い

スローライフは、単なるライフスタイルのひとつです。住んでいる場所にかかわらず叶えられる暮らし方なので、田舎への移住を決行する前にしっかりと考えてみることが大切です。それでは、各項目の詳細をチェックしていきましょう。

うまく時間を作れば都会に住んでいてもスローライフを送ることは可能

現代社会において、さまざまな場面で多様性が尊重されています。ライフスタイルに関しても同様で、都会と田舎のどちらか一つを居住地に絞らない暮らしが広まっています。二拠点生活は、普段は都会で仕事をして、休日のみ田舎で過ごすというライフスタイルです。

仕事を辞めることなく田舎で生活できるというメリットがあり、都会暮らしと田舎暮らしの良い面を併せ持っているのが特徴です。スローライフに憧れていても、「安定した仕事を辞めて田舎に移住するのは現実的にハードルが高い」「子どもの進学先が限られてしまったら困る」といった悩みを抱えている方は多く存在しています。

しかし、都市部でのライフスタイルを残したまま田舎暮らしができる二拠点生活なら、キャリアや教育機会を守れるのはもちろん、段階的に田舎の環境に適応していくことができます。時間をうまく活用して、都市部と田舎の両方でスローライフを実現させましょう。

尚、二拠点生活をする場合は、遠過ぎない立地で田舎暮らしを送るのがおすすめです。移動時間がかかりすぎると身体的、精神的、経済的な負担が大きくなりやすいので、余裕のないライフスタイルになってしまいます。

田舎の仕事は重労働で長時間の仕事も多い

スローライフは、必ずしも田舎で実現できるとは限りません。のんびりとした穏やかな生活をイメージされやすい田舎暮らしですが、実際には重労働の連続です。住む場所や気候によって異なるものの、雪かき、草刈り、木の伐採、薪割りといったさまざまな肉体労働をこなす必要があります。

また、家の修繕やメンテナンス作業に追われることも多く、畑や農地がある家庭では畑仕事なども日常的に行わなければなりません。重労働や長時間の仕事が続くことから、体力に自信がない方やシニア世代にとって暮らしにくいというのが現実です。

自分と相性の良い環境で生活するためにも、田舎暮らしの実態について知識を深めましょう。求めているライフスタイルと照らし合わせることにより、田舎への移住が正しい選択かどうかを見極めることができます。

まとめ

まとめ

スローライフは、日々の時間を大切にしながら暮らせる魅力的なライフスタイルです。自然が多く人口が少ないという理由から田舎=スローライフに適していると考えられがちですが、逆にスローライフから遠のいてしまう可能性も考えられます。スローライフを送りたい場合は、田舎の現実について正しく理解することが大切です。

また、条件を揃えたりコツを押さえたりすることで、スローライフがうまくいく確率をアップさせることができます。都市部で暮らしながらスローライフを送るという選択肢もあるため、まずは自分が理想とするスローライフを具体的にイメージすることから始めてみましょう。

田舎に移住することで本当に実現できるのかという点をしっかりと考えて、憧れのスローライフを手に入れてくださいね。