副業で地方創生に携わろう!移住も転職もせず地方創生に関わる方法!
更新日: Aug 19, 2020

地方創生に貢献してみたいけれど、移住も転職もハードルが高い…という人は、副業で地方創生に関わってみませんか? 働き方が多様化し、国も新しい地方創生の可能性に乗り出しています。どのような仕事があるのか、仕事の探し方などを紹介します。
目次
移住せず、副業で地方創生に関わる選択肢

副業や兼業への興味関心が高まる中、これまでの経験やスキルを活かして働く「地方創生」の動きが注目されています。東京都心部への一極集中が問題視されており、地方移住へのメリットに目を向ける人が増えていますよね。
働き方や生き方の方向性を見直す機会の多い現代では、首都圏で働く中間管理職の多くが、地方への支援活動に関心をもっています。地方創生には、いったいどのような魅力があるのでしょうか。また、移住をせずに副業や兼業から堅実的にスタートしていくには、どのようなステップが必要なのかをまとめました。
そもそも地方創生とは?副業でできるの?

地方創生とは、東京への一極集中を改善するためや、地方の過疎化を食い止めるための活動です。地方創生の目的や、実際に携わるために知っておきたい基礎知識をおさらいしましょう。
地方創生とは?
地方創生とは、東京への人口集中を全国各地に分散し、国全体の活力を上げていくための政策です。現在、東京圏は人口が多く、それに伴ってスキルの高い人材が溢れている状態です。
一方、地方では若者の減少によって人手不足が深刻化しています。優秀な人材はどんどん都心へ出ていってしまう流れがあるのです。この悪循環を食い止めるために政府は「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を設置しました。
この政策の第1期は2014年から行われており、移住支援制度を設けたり地域おこし協力隊を発足したりと策を講じてきました。しかし、都心部に住む人にとって地方へ移住・転職することの抵抗感はとても強く、移住支援だけでは人口や人材の分散ができなかったのです。
関連記事:地域おこし協力隊の仕事とは?募集している自治体や給与、注意点などを紹介
なぜ副業で地方創生に関わることができるの?
2019年4月から施工された「働き方改革関連法」によって副業や兼業が解禁となり、2020年以降はテレワーク制度導入が進んでいます。このため、今まで転職や移住に踏み切れなかった人も、副業や兼業という形で地方創生に携わることができます。
これまでの経験やスキルを副業で活かすことができるのは、地方支援活動の強みです。空いた時間や休日を利用して、自治体や地方企業から仕事を得られるようになります。
また、地方創生を副業とする場合には、国からの交通費の助成や、地方企業と人材のマッチングなどを行うことが決定しました。交通費の助成金は、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県から他の地域に行く場合、もしくは1都3県内の過疎化した地域へ移動する場合が対象です。
こうした国の後押しにより、移住や転職へのハードルの高い人でも地方創生に関わることができるようになりました。
関連記事:在宅ワーク、リモートワークをしながら地方移住は可能?仕事は?給与は?
地方創生×副業1:副業で地方企業をサポートする

まったく新しいことを始めるよりも、自分のスキルや経験を活かせる副業をする方が賢明で効率的です。地方企業では、どのようなスキルを活かすことができるのでしょうか。
副業勤務を求める地方企業はどんな事業をしている?
製造業や建設業などの企業が多く募集を行っています。家族経営の小さな事務所も多いため、ITスキルやソーシャルマーケティングの知識を欲しています。温泉施設やレジャー施設などのサービス業を営む企業からの需要も高いです。農業・水産・商業を扱う企業では販売促進のために都心からの支援を求めています。
副業での仕事内容は?
集客やPR活動の企画立案は、地方企業に強く求められています。SNSの運用代行やブランディングなど、マーケティングのノウハウを提供してアイデアを出す仕事の需要が高いです。また、若い世代の人材確保や定着を目指す採用人事や組織開発の仕事も多く見られます。一緒に考えることや、アイデアを提案するといった相談役の役割を求められています。
どんなスキルが副業にいかせる?
都心の企業で働く人の業務スキルや日々のタスク管理方法など、ほぼすべて活用できると思ってよいでしょう。
- 販売促進
- 営業企画
- 経営企画
- 採用戦略
- マーケティング
- 広報、PR
- ITツール
- 情報システム
- プロジェクトマネジメント
- 人材マネジメント
- 思考法
など 基本的なビジネススキルから毎日使っている管理ツール、そして思考回路まで…ありとあらゆることが地方創生の役に立ちます。普段当たり前のように行う業務を、人に伝えてアウトプットし、自分自身のスキル向上や定着につなげることも可能です。
副業で地方に関わるってどんな働き方?
副業や兼業で地方企業に関わる場合、業務委託の形態をとるのが一般的です。社員ではないけれど、社員と対等な立場で積極的にプロジェクトに参加する「準社員」や「限定社員」という立場で働くケースもあります。
支援のゴールや働くスタイルは各企業やプロジェクトごとに異なるので担当者と相談しながら決定します。通勤面も、月に1度の現地面談が必要なケースや、電話やメール、オンラインミーティングなどのリモート対応の案件などさまざまです。
どんな人が副業での地方創生に向いている?
柔軟な思考で、新しい発想やアイデアを生み出す企画系業務の経験がある人に向いています。また、地方では集客や広報・PRもメイン課題となっているため、インターネットを使ったオンライン集客、マーケティングの分野に精通する人にも向いているといえます。もちろんスキル面の適性だけでなく、地方移住を検討中の人や第二のふるさとをもちたい人にも適しているでしょう。
地方創生×副業2:民泊業を営む

民泊とは、空き家や別荘、住宅の空き部屋を旅行者に有料で提供することをいいます。空き家の増加や地域の雇用減少といった問題を解決する手段として、地方創生に役立っています。多くの自治体では、古民家を使って日本ならではの歴史や文化、趣を感じられる民泊を作る動きが進んでいます。
民泊業のメリット
民泊業最大のメリットは、接客のプロフェッショナルとして実際にゲストと対面のコミュニケーションができる点です。海外からの訪問客も多く、一般の接客業では味わえない距離感の近い「おもてなし」ができるのも民泊業ならではの魅力です。
イベント開催時だけ募集がかかる「イベント民泊」のようなケースもあるので、副業として働くには絶好の機会です。もともと接客の経験がある人だけでなく、対人コミュニケーションスキルを学びたいという人や、人に感謝される仕事を求めて民泊業を選ぶ人も増えています。
民泊業の仕事内容は?
- 接客対応
- ゲストへのメール対応
- 清掃
- WEBサイトの更新
- 部屋の新規設営
- ゲストの送迎
など 運営業務をサポートするケースから、部屋の掃除まで幅広い業務があります。どの程度任されるのかはオーナーとの相談や、個人のスキルによって異なるでしょう。
民泊業の稼働時間は?
稼働時間は、宿泊するゲストがチェックアウトする11時ごろから、次のゲストのチェックイン後までの間になるケースが多いです。一般企業のように厳密に時間を指定されないこともあり、オーナーの方針や要望に合わせて決定します。
どんな人が民泊業に向いている?
民泊でゲストへの接客対応や送迎をする場合には、語学力のある人が有利です。地方では、多言語を話せる人材は希少なため重宝されるでしょう。
また、掃除や部屋の設営などを行うため、体力面に自信のある人や健康な人が求められています。清掃業務がメインの民泊副業は、基本的にひとりで作業をすることも多く、自分のペースで仕事をしたい人にも好まれています。
「地方創生×副業」の仕事の探し方

副業・兼業解禁の流れに乗って、地方創生に関わりたい人や新しい働き方を体験したい人は、まずWebをチェックしてみましょう。地方創生に関する仕事情報は一般の求人ではなく、専用のマッチングサイトを利用するとよいです。
スキルシフト
スキルシフトでは、マーケティングや販売促進、商品や経営の企画などの案件を中心に扱っています。事業の構想や計画に関わる重要な部門に携わることができるため、自分の豊富な経験やスキルを役立てることが可能です。正社員として転職することができない人に対し「副業正社員」という立場を提案しています。
外部リンク:スキルシフト
YOSOMON!
YOSOMON!は、そのネーミングセンスからもわかるように「おもしろい仕事」を集めた地方創生マッチングサイトです。業務内容が定義づけられている案件よりも、興味をそそられるようなワクワクする案件やプロジェクトを集めています。
YOSOMON!のイベント参加者からは、求人サイトでは見つからない仕事や、今まで「絶対にない」と思っていたような仕事に出会えるという声が寄せられています。
外部リンク:YOSOMON!
ふるさと兼業
ふるさと兼業では、地元愛や地域への想いを原動力にできる事業を紹介しています。ふるさと納税のように、自分自身の思い入れや応援したい気持ちでの「ふるさと兼業」がコンセプト。
どんな場所にいても、自分が共感できる事業プロジェクトに参加できることを目指すマッチングサイトです。マーケティングや広報PR、ソーシャルビジネス系の案件や、子どもや福祉に関わる案件も豊富です。
外部リンク:ふるさと兼業
Airbnb
Airbnbは、空いている部屋を有料で貸し借りする民泊事業のためのWebサービスです。空き家や自分の部屋を民泊として貸し出したいなら、Airbnbを利用してみましょう。
「民泊をはじめてみたいけれど、何からどう手配していいかわからない」という副業初心者の方には、セミナーやコンサル、運用代行なども行っています。
外部リンク:Airbnb
まとめ

地方移住の希望に関わらず、今後副業や兼業で仕事の幅を広げておいて損はありません。また、首都圏で管理職をする人の60%が、地方支援に関心をもっているというデータもあるほど。
都市部に住みながら地方創生に関わる動きには、国の期待値も高まっています。副業や兼業を通じて、新しい生き方の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。