直近3年以内に「移住をした方」もしくは「移住を検討したことがある方」180名を対象に、“コロナ禍における地方への移住動向”に関するアンケート調査を実施しました。調査の結果を、以下の通りまとめましたのでご覧ください。

調査結果のサマリー

コロナ禍における「地方移住」に関する動向調査 サマリー

本調査の背景

近年の新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、首都圏を離れ地方への移住を検討する方が急増するなど、人々の居住地に対する意識に変化が見られています。「移住したい」の運営会社であるニュートラルワークスの在籍メンバーの多くは、都内からの移住者(I/U/Jターン)です。多くのメンバーが移住を経験しているものの、移住に際しては、様々な課題や不安を抱えることも多くあるのが実態です。

そんな不安を抱える方々の拠り所となるために、移住への課題や障壁を乗り越えた経験者としての知見を生かし、2020年5月より移住支援メディア「移住したい」(https://ijyu-sien.com/)を運営しています。本調査は、「移住したい」として、移住に関する動向・実態を把握するために実施しました。

調査結果

【TOPICS①】

64.8%が“コロナ禍後”に地方への移住を検討。きっかけは、「テレワークでの勤務が可能になった」ことが最も多く、「自然豊かな環境に憧れがあった」が次に多い結果に。

働き方やライフスタイルの変化による後押しの他、自然が多い環境を求める声の高まりもうかがえます。

コロナ禍に移住を検討したきっかけは?

【TOPICS②】

移住を検討したことがある人のうち、49.8%が「実際には移住をしていない」と回答。そのうち、88.8%が「機会があればもう一度検討したい」または「障壁を解消すれば移住したい」と回答。

移住のハードルは決して低くなく、実現できた方は約半数にとどまっています。しかし、移住を実現出来ていない方の移住に対する意欲は依然高く、障壁の解消が今後の移住促進のカギであることがうかがえます。具体的な障壁に関しては次の項目でご紹介します。

「実際には移住をしていない」と回答の方の内、88.8%の方が「機会があればもう一度検討したい」または「障壁を解消すれば移住したい」と回答。

【TOPICS③】

移住の障壁として最も多くの人が抱えるのは「人間関係への不安」。次に多いのは「金銭的な不安」。

人間関係の不安の他は、金銭的な不安や収入に関する不安が目立つ結果になりました。移住を促進するためには、移住先でのコミュニティー形成・求人紹介や金銭面でのサポートが喫緊の課題のひとつであることが考えられます。

移住の際に障壁になる(なった)と感じたことは?

【TOPICS④】

移住を検討する際に参考にしたのは「物件情報サイト」が最も多く、次に「自治体のホームページ」が多い結果に。

移住を検討し始めた際、まずは各地域の物件情報を収集する方が多いことがうかがえます。また、住む物件だけでなく、自治体の取り組み等を重視している人も多いようです。自治体としての移住支援は、移住者にとって大きな検討材料になりうることが考えられます。

移住を検討中に利用した情報収集手段・参考にしたものは?

調査概要

調査対象 :直近3年以内に首都圏から地方へ移住をした・移住を検討した方

調査方法 :インターネット調査

調査期間 :2022年7月14日〜7月22日

サンプル数:180名

「移住したい」について

移住を検討中の方々に立ちはだかる様々な障壁を取り払うために、全国各地の暮らしの情報・移住体験談・仕事・不動産など様々な情報を提供する移住支援サイトです。移住先の生活環境や口コミから地域の移住支援情報まで様々な情報を発信し、”失敗しない移住”の支援をしています。
サイトURL:https://ijyu-sien.com/

「移住したい」の今後の取り組み

「移住したい」推進チーム 宮田 和也

「移住したい」推進チーム 宮田 和也

今回の調査を受けて、多くの自治体や移住支援事業者におけるサポート施策には、まだまだ大きな課題が残されていることが分かりました。特に移住後の人間関係に対して不安を抱える方が全体の約4割と非常に多いことから、「コミュニティー形成」に関する支援は、移住やその先の定住に向けた取り組みとして最も重要な支援の一つと言えます。

特に、首都圏での人間関係は比較的希薄だという声を度々耳にしますが、そのような環境で生活をしてきた方からすると、地方ならではの密なコミュニティにいきなり飛び込んで行くのはとても勇気のいることです。

弊社も移住支援事業者として、地域コミュニティの活性化や、同じ悩みを抱える移住希望者を結ぶプラットフォームとして、各自治体と連携の上、オフライン・オンラインの交流会など横のつながりを生むイベントの企画を進めてまいります。一人でも多くの「移住したい」が叶えられるよう、今後もコンテンツの拡充と自治体との協力体制の強化に取り組んで参ります。