岡山県ってどんなところ?

山陽道の中央に位置し、東は兵庫県、西は広島県に隣接しています。南は瀬戸内海を挟んで四国、北は山陰地方と接しており、 四国地方の交通の要衝として古くから発展してきました。

県庁所在地は岡山市。岡山市と倉敷市に県の人口の約63%が集中し、約120万人が居住しています。降水量1mm未満の日が276.8日で全国第1位となっていることから、キャッチフレーズは「晴れの国おかやま」 です。

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人口1,906,000人 (推計人口、2018年2月1日)
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岡山県の歴史

西日本最大級の集落遺跡「百間川遺跡群」の発掘でムラの跡が発見され、生活の様子から、弥生時代から先進地域であったことがわかりました。

安土桃山時代には東の織田氏と西の毛利氏に挟まれながら、宇喜多氏が城下町の建設を始め岡山城を完成させました。宇喜多秀家は豊臣家五大老を務めましたが、関ヶ原の戦いで西軍が敗れたため所領を没収され、八丈島に流されてしまいます。

江戸時代になると岡山藩は池田氏が治めることとなり明治時代を迎えます。江戸時代に建設された閑谷学校、後楽園、倉敷などは現在では人気観光地となっています。

高速道路や新幹線、空港へのアクセスの良さ

岡山県内には新幹線をはじめ東西南北につながる鉄道、縦横に走る高速道路、空港など交通基盤が充実しています。1972年に山陽新幹線が開通し、新大阪・岡山間が、2年後には岡山・博多間が開業しました。

さらに瀬戸大橋開通にともないJR瀬戸大橋線が開業してからは、JR岡山駅は本州と九州、および山陰と四国を結ぶ一大ターミナルとなっています。

また岡山市内には全国的に数少なくなった路面電車も運行され、観光や市民の足として親しまれています。高速道路は中国縦貫自動車道、山陽自動車道、瀬戸中央自動車道、中国横断自動車道岡山米子線などがあり、一般国道と接続して県内や隣接する他県各地域と便利に連絡しています。

岡山空港は愛称が「岡山桃太郎空港」、東京、札幌、沖縄の発着便、またソウルや上海などへの国際便があります。

岡山県の地理・気候

岡山県の北部には中国山地の山岳地帯がそびえています。標高500〜1000mの中央部には吉備高原が広がり鍾乳洞などのカルスト地形が見られます。南部には岡山平野が広がっています。

岡山平野は瀬戸内海が入り込んでいる地形で、江戸時代前から新田開発が進められ全国有数の大干拓地域となりました。現在の岡山平野の耕地面積約2万5000haのうち、約2万haが干拓によるものです。

兵庫県、鳥取県、広島県とは山地および市街地で、また海を隔てて香川県が隣接しています。 平野エリアは温暖であり、雪が積もることは滅多にありません。

一方、北部の中国山地沿いは日本海側気候の豪雪地帯になっていて、冬季にはスキー場が開設。真庭市蒜山(ひるぜん)では積雪が1mを超え、マイナス10℃以下まで下がることもあります。

夏には瀬戸内海で発生する「凪」や、山地越えのフェーン現象で都市部や内陸の盆地を中心に猛暑日になる日も少なくありません。

県庁所在地の岡山市あたりは日照時間が年間約2000時間、年間降水量は1100mm程度と日本有数の降水の少ない地域です。このことから岡山県は「晴れの国おかやま」をキャッチフレーズにしています。

岡山県の産業

岡山県の産業の特徴は、全国に比べ製造業などの第2次産業の生産額割合が高いところです。倉敷市の水島臨海工業地帯は、石油、化学、鉄鋼など幅広い分野の大企業が集積する生産と物流拠点で、県内製造品出荷額の約5割を占めています。

阪神、北九州、瀬戸内海沿岸の工業基地と比較的近距離にあり、高速道路や港湾施設などの整備により連絡もよくなっています。

また、総社市などの内陸部にも工業団地が形成され、自動車の関連部品の製造や電子機器の工場が作られています。倉敷市では児島地区にジーンズや学生服など縫製業が多く、学生服の出荷額は全国第1位となっています。特にジーンズの国内生産発祥の地として知られ、「岡山デニム」 は世界的にファンが増加しています。

農作物の生産も盛んです。岡山県では国内産のマスカットの約9割が栽培されています。全国的に出荷量では、ブドウ4位、モモ6位ですが、高級人気品種のマスカット・オブ・アレキサンドリア、ニューピオーネ、黒大豆の作州黒の生産量は全国トップクラスで岡山県の主要な名産品となっています。

高い生産技術と穏やかな気候に恵まれ、高品質な商品が生産され、中国や台湾などへ輸出し、海外での販売も好評となっています。干拓地を中心とした岡山平野や北部の津山盆地などではコシヒカリや朝日米、ヒノヒカリなどの米栽培が盛んです。

また、南部はナス、レンコン、花卉、全国的にも珍しい黄ニラなどが、北部の吉備高原ではシイタケやマツタケなどが盛んに生産されています。 畜産は中国山地沿いを中心に行われています。

和牛は新見市千屋地区で肉牛の「千屋牛」などが飼育されています。酪農は蒜山高原(真庭市)で脂肪分が多い濃厚な乳牛、ジャージー牛の放牧が行われています。吉備中央町の吉田牧場では日本では希少なスイス原産のブラウンスイス牛を飼育しています。また、山田養蜂場を中心とした養蜂も全国に知られています。

岡山県の見どころ

「岡山後楽園」

水戸の偕楽園、金沢の兼六園と並ぶ、日本三名園の一つ。江戸時代に造られた回遊式の大名庭園です。世界的にも知られ、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで三つ星の評価をされています。

延養亭、能舞台、池、築山、梅林、茶畑などを配置し、日本庭園としては珍しく広大な芝地を採用し、瀬戸内の明るい気候風土が表現されています。 隣には別名「烏城(うじょう)」とも呼ばれる岡山城がそびえています。

「倉敷美観地区」

白壁の町並みが有名な県内一の観光スポットです。江戸時代、天領として周辺から物資が集まり栄えました。柳の並木のある堀割に沿って白壁が続き、商都の面影が今も息づいています。国選定の重要伝統的建造物群保存地区です。

「大原美術館」のエル・グレコ、モネ、マティス、ルノワールなど、世界的な巨匠の作品のコレクションが有名で、美観地区で最も人気のある観光施設となっています。ツタのからまる「倉敷アイビースクエア」は明治時代の紡績工場をホテル、レストラン、カフェ、ショップ、ギャラリーにリニューアル。レトロでロマンチックな雰囲気が人気です。

「蒜山(ひるぜん)高原」

大山隠岐国立公園内にある、中国山地の山すそに広がる西日本屈指の高原リゾート。ジャージー牛が放牧される牧歌的な風景はヨーロッパのアルプス地方のようです。春夏秋冬の自然が満喫できます。乗馬体験、サイクリング、トレッキングなどアクティビティも多数。湯原温泉では大自然の中で川底から湧き出る天然の露天風呂温泉を楽しめます。

「瀬戸大橋」

-瀬戸内海国立公園を渡る-

瀬戸大橋は瀬戸内海をまたいで本州の岡山県倉敷市と四国の香川県坂出市を結んでいます。鉄道と道路の併用橋のなかでは世界最長の全長9368mです。ライトアップされると優雅でロマンチックな風景に。遊覧船で橋の下からダイナミックな姿を眺めることができます。

岡山県の移住支援・就業支援制度

岡山県の移住支援・就業支援制度

岡山県が行っている移住者への支援制度や、移住に関する役立ち情報をまとめました。

本年度の実施の有無やスケジュールの変更の場合もあるので、具体的に検討する際にはホームページなどで確認してください。

バーチャル移住相談会

岡山県ではバーチャルとリアルとで移住相談会を開催しています。ホームページ上の「バーチャル移住相談会場」ページからは県内の市町村の移住・定住支援ポータルサイトへ移動できます。「バーチャル移住相談会場」のトップページは自治体のマスコットキャラクターが並び、とてもフレンドリーな雰囲気。明るくて穏やかな岡山の土地柄を感じさせてくれます。自治体のアピール、オンラインによる移住相談、婚活、仕事などのコーナーも設置されています。また、リアルな移住イベントは大阪や首都圏などで行われています。住まいや仕事の個別相談、就農セミナー、岡山県のグッズなどが当たる抽選会など。スケジュールは岡山県移住ポータルサイト「おかやま晴れの国ぐらし」で確認してください。

岡山県の住宅・土地物件情報

岡山県には県内市町村の空き家情報提供を官民協働で支援する「空き家情報システム」があります。岡山県の定住人口の増加と山間地域の活性化を図ることを目的としています。

「空き家情報流通システム」で支援されている物件は、市町村のホームページにも掲載してあります。民間団体が提供する住宅・土地物件情報「住まいる岡山」でも住宅情報を発信しています。

◆「住まいる岡山

また、岡山県では吉備高原都市の住宅用地を分譲しています。県の中央部、豊かな自然に囲まれた吉備高原に、人と人、人と自然のふれあいのあるまちづくりをコンセプトに創られた分譲地です。分譲地がある吉備中央町には、UターンやIターンなど定住促進のための支援制度があります。

◆吉備中央町定住支援サイト「せんたく日和

【就職・転職支援】「おかやまぐらし相談センター」

「おかやまぐらし相談センター」は現在、東京、大阪に設置されています。岡山連携中枢都市圏7市町(岡山市・津山市・瀬戸内市・赤磐市・真庭市・和気町・久米南町)へのUIJターン移住希望者が就職、転職、起業、就農など仕事探しの相談、生活情報・支援などの相談ができます。求人情報は「おかやまぐらし」のホームページでも提供されています。

◆岡山で「働く」「暮らす」情報サイト「おかやまぐらし」 https://okayama-gurashi.jp/

IJUターン歓迎の就職・転職・求人情報「晴れの国で働こう!岡山県しごと情報サイト」

岡山県が中小企業などの人材確保を支援するために開設した求人サイトです。テーマ・エリア別求人特集、キャリア別特集など、リサーチしやすく求人の条件などもわかりやすいページです。

また、2019年7月16日以降に東京23区から岡山県へ移住し、サイトに掲載されている移住支援金対象求人に就職した人に、移住先の市町村から移住支援金(世帯100万円、単身60万円)が支給されます。

移住支援金の詳細な要件などは、岡山県労働雇用政策課のホームページを見てください。

東京23区からのIJUターン就職支援事業(移住支援金(就業関係分))について

岡山県の子育て環境

岡山県の子育て環境

岡山県では就学前の親子の居場所、ももっこステーションや地域子育て支援拠点作りを進めています。

また「おかやま子育て家庭応援カード ももっこカード」を協賛店舗で提示すると料金割引や子育て応援サービスを受けられます。

妊娠中から小学校6年生まで対象なので、出産準備から利用可。子育て応援宣言企業、第3子以降保育料無料化事業、子育てカレッジなど、子育て支援については「おかやま はぐくまーれ」に案内があります。

「おかやま はぐくまーれ」は、岡山県保健福祉部子ども未来課が作成したサイトで、岡山県で安心して結婚、妊娠、出産、子育てをするための情報がまとめられています。岡山県は子育てを応援するための取り組みに力を入れていますが、出会いのきっかけの提供も行っている点がユニークです。

◆おかやま はぐくまーれ

岡山県で住むならどこがいい?

岡山県で住むならどこがいい?

岡山県には移住先として魅力的な市町村が多くあります。その中から、岡山市、赤磐市、倉敷市、津山市、瀬戸内市を紹介します。

【岡山市】の周辺に住むなら

岡山市は岡山県の県庁所在地です。人口は約70万人。市では「恵まれた自然環境、交通の結節点、便利でくらしやすいまち、子育て・教育環境が充実、医療環境が充実、食べものがおいしい」といった点を魅力としてあげています。

桃太郎伝説が残り、マスカット・オブ・アレキサンドリアやシャインマスカット、白桃、愛宕梨(あたご梨)など高級フルーツの産地として知られています。中心部には岡山城や日本三名園の一つである後楽園、学校の数も多く高等学校数や大学・短期大学数が全国の政令指定都市で第3位となっています。

岡山市では移住・定住のためのお試し住宅の提供、県内15の自治体や不動産業界団体と連携・協力した「住まい探しの支援サービス」を行っています。

◆岡山市に移住・定住するための情報サイト 「おかやま生活

赤磐市

赤磐(あかいわ)市は、岡山県中南部に位置する市で、人口4万5000人ほど。隣接する岡山市のベッドタウンとなっています。

赤磐市は平成17年に、赤磐郡内の山陽町、赤坂町、熊山町、吉井町が合併して誕生しました。移住者受け入れに積極的で、わくわく移住支援金、空き家改修費補助金、赤磐市新婚世帯家賃補助金、おためし暮らし体験施設などの支援制度があります。

赤磐市移住・定住ポータルサイトには移住情報、移住の相談窓口などの案内があります。市内には四季折々の花々を楽しめる「岡山農業公園ドイツの森」「熊山英国庭園」や、「サッポロビール岡山ワイナリー」があります。

赤磐市移住・定住ポータルサイト

倉敷市

倉敷(くらしき)市は、岡山県南部に位置し人口は約47万5000人です。白壁の町並みの倉敷美観地区、本州と四国を結ぶ瀬戸大橋などで知られています。

江戸時代には繊維工業、近年は瀬戸内海沿いの工業地帯としても発展してきました。一方で温暖な気候と自然に恵まれ農業、漁業も盛んです。

また、国産ジーンズ発祥の地で全国から注目されています。移住者向けの情報はホームページにわかりやすくまとめられています。お試し住宅、移住就労サポートデスク、移住支援補助制度、移住フェア・相談会、オンライン相談などのほか、移住者インタビュー、エリアマップなどコンテンツが充実しています。

◆倉敷市移住ポータルサイト「くらしきで暮らす

津山市

津山市は人口10万人ほどの岡山県第3の規模の都市です。岡山県の北東部に位置し、鳥取県と接しています。 冬は低温になり県境に近いところでは15cm程度積もることがありますが、中心部ではほとんど積もることはありません。

飛鳥時代に美作国(みまさかのくに)が作られた頃から地域の政治・経済・文化の中心として栄えてきました。津山城跡やレトロな町並みなどが残る城下町で、現在も行政、経済、教育、医療など岡山県北地域の中心都市です。

自然豊かで便利な暮らしと田舎暮らしのどちらも実現可能です。津山市定住ポータルサイトはポップで楽しいカッパのキャラクターが案内してくれます。

津山市定住ポータルサイト

瀬戸内市

岡山県の南東部(東備地域とよばれる)に位置しています。人口は約3万7000人。隣の岡山市へ通勤通学する人も多いベッドタウンです。瀬戸内海に面する旧牛窓町は、日本のエーゲ海と例えられる景観で、宿泊施設や別荘、海水浴場があります。

米、野菜、フルーツ、オリーブ栽培が盛んで、マッシュルームは日本一のシェアを誇ります。また漁業ではカキが養殖されています。

また、砂鉄がとれるため日本刀が多く作られました。移住支援も積極的に体制を整えています。

空き家バンク、定住促進補助金、テレワーク推進、IJUコンシェルジュ制度、リフォーム補助金など。IJUコンシェルジュ制度では移住希望者にきめ細やかなサポートを行っています。

瀬戸内市・とくらす瀬戸内

まとめ

岡山県は「桃太郎」の故郷と言われモモの花が県花に指定されています。桃太郎伝説のほかにも「備中神楽」など郷土芸能が守り伝えられ、歴史的な背景も大切にされています。自然が豊かでモモ、ブドウをはじめ農産物の生産が盛んに行われており、海側の工業地帯、発達した交通網など快適な暮らしができる環境が整っている、バランスのよい地域だといえます。