移住先ランキングで常に上位にあがっている岡山県。
「晴れの国おかやま」といわれるように、温暖な気候、降水量1mm未満の日数が全国一です。
活断層が少なく、直下型地震が発生しにくい地域です。
また、中国山地と四国山地に挟まれているため、台風が上陸しにくく、接近回数も北海道や北陸地方に次いで少ない数です。自然災害が比較的少ないのも魅力の1つですね。

岡山県で田舎暮らしをするならここ!おすすめの場所5選

では、具体的に、岡山県で田舎暮らしをするのにオススメな地域はどこでしょう?オススメの5つの地域の特徴や気候、歴史について紹介しましょう。

津山市

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津山市は、岡山県の北東部に位置し、鳥取県と接しています。
713年に、備前国の北6郡を分離して美作国(みまさかのくに)がつくられ、その国府が置かれて以来、この地域の政治・経済・文化の中心として栄えてきました。

周囲を山で囲まれた内陸性の気候で、1日のうちで昼と夜の温度差があります。
年間の平均気温は13℃~14℃、北部では11℃~12℃になります。夏は30℃を超える日が続き、冬は低温になり雪が降る日もあります。県境に近いところでは、15cm程度積もることがありますが、中心部では、ほとんど積もることはありません。

北は中国山地、南は中部吉備高原に接し、市内中心部を吉井川が東西に流れて津山盆地を形成しています。 出雲街道の要衝として栄え、津山城跡や昔ながらの町並みなどの歴史名所が数多く残っている城下町で、現在も行政、経済、教育、医療など岡山県北地域の中心都市です。

人口10万都市としての生活基盤と歴史文化や自然環境がバランスよく調和しており、便利な暮らしと田舎暮らしのどちらも実現可能です。

倉敷市

倉敷市は、年間平均気温15.4°C、瀬戸内海に面する人口約48万人の、岡山県で2番目に人口の多い都市です。

江戸時代には商人の町、明治時代には繊維産業の町、近年は工業都市、そして文化観光都市として発展してきました。瀬戸内の穏やかな気候と高梁川がもたらした豊かな大地に恵まれ、農業や漁業も盛んです。
美観地区、瀬戸大橋や鷲羽山の夕陽など、質の高い観光資源が豊富にあります。
また、医療福祉、子育て、芸術等を専門とする特色ある大学があり、自然・歴史・文化・芸術・産業を備えた交流拠点都市として、発展を続けています。

倉敷市は地域によって異なる雰囲気を持っているので、次に5つの地域の特徴をみていきましょう。

倉敷地区は、倉敷駅周辺にデパート、アウトレットモール、商店街が、郊外には大型ショッピングセンターがあり買い物に特に便利なエリアです。全国的に有名な倉敷美観地区もあります。

倉敷地区

水島地区には、自動車や鉄鋼などの製造業を支える西日本有数の工業地帯があります。良質な土壌と水に恵まれ、レンコンやごぼうなど農産物の生産も盛んです。

水島地区

児島地区は、瀬戸内海を望む海沿いが中心のエリアです。JR児島駅からは岡山方面にも四国方面にもアクセスがよく、交通の利便性に優れています。繊維産業が盛んで国産ジーンズ発祥の地です。

児島地区

玉島地区は、玉島港周辺は古くからある商店街など昭和レトロな風景が残っています。北部では白桃の栽培が盛んで、春には桃の花の見頃をむかえます。

玉島地区

船穂・真備地区は、自然豊かな穏やかな地域で農産物の生産が盛んです。船穂地区は大型ショッピングセンターが近く買い物の利便性がよく、真備地区は井原鉄道が走り、岡山・倉敷へのアクセスが良好です。

真備

和気町

和気町

和気町(わけちょう)は岡山県の南東部に位置し、JR岡山駅より電車で約30分、山・川・田畑など自然あふれる人口約14,000人の小さな街です。

移住者受入体制の整備や子育て・教育環境の充実等による移住定住促進に取り組んでおり、移住者の約7割が子育て世代と、若い移住者が多いことでも注目されています。

瀬戸内海地方の温暖な気候に恵まれ、比較的災害も少ない地域です。
雨の少ない地域ながら、町の中央を岡山県の3大河川のひとつである吉井川が流れ、水資源にも恵まれています。また、山間部には美しい棚田が広がり四季折々の表情を楽しむことができます。

山あり川ありの自然豊かな環境でありながら、JR山陽線和気駅や山陽自動車道和気ICがあり、都市部へのアクセスが良好です。
また、町内全域に光ケーブル網を敷設済みで、高速インターネット環境が整っています。町内ほとんどの地域がスーパーマーケットから車で15分以内と便利です。和気町は、田舎暮らしの楽しみと利便性を両立できる街といえましょう。

備前市

備前市

備前市は、人口32,900人で、大阪から電車で約2時間、JRを利用すれば岡山駅から約40分、姫路から約60分のところにある、都会からほどほどの距離の田舎です。
備前市は3つのエリアに分かれており、それぞれに特徴の違いが感じられます。

備前エリアは、一千年の伝統を誇る陶芸の里、備前焼の産地として知られ、日本遺産に認定された旧閑谷学校と共に伝統を感じる街です。

吉永エリアは、山に囲まれており、自然の春夏秋冬を肌で感じるのどかな風景が一面に広がっています。八塔寺ふるさと村は今も、かや葺き民家が点在しています。

日生エリアは、瀬戸内海に面しており、大小13の島があります。美味しい魚と牡蠣が多く取れる、活気ある漁師まちです。五味の市では季節の旬な魚が勢ぞろいします。

美作市

美作市

美作(みまさか)市は、人口約30,000人のまちで県内の市の中で最も人口が少なく、岡山県の北東部に位置し、北は鳥取県、東は兵庫県に接しています。市域の大半は丘陵と山林です。県境には中国山地、県内最高峰の後山があります。
旧勝田町、旧大原町、旧東粟倉村は豪雪地帯となっています。
地域全体に豊かな山々の緑と、清らかな川の流れ、その周辺に広がる田園などが調和して、落ち着きのある景観を形成しています。

市内には、美作三湯の一つとして知られる湯郷温泉があり、京阪神の奥座敷として人気を集めています。
また、剣聖宮本武蔵の生誕地をはじめ、F1が開催された岡山国際サーキット、岡山湯郷ベルなど豊富な観光スポットに恵まれ、多くの観光客が訪れています。

岡山県での田舎暮らしのメリットデメリット

岡山県での田舎暮らしのメリットデメリット

移住先ランキングで常に上位にあがっている岡山県での田舎暮らしですが、夢やあこがれだけで移住してしまうと、思わぬ後悔をすることもあります。
そこで先輩移住者の声から聞こえてくる点も参考にしながら、メリットやデメリットについて、確認しておきましょう。

メリット

まず、岡山県での田舎暮らしのメリットを3つほどご紹介しましょう。

温暖な気候で災害が少ない

岡山県は「晴れの国おかやま」と呼ばれ、降水量1mm未満の日数が全国1位で、晴れの日が多いところです。
北側に中国山地、瀬戸内海を挟んだ四国に四国山地があることで、暴風雨の影響を受けにくく、台風の接近自体も少ない地域だといわれています。
日本には火山が点在していますが、岡山県を含む中国地方には火山はほとんどありません。島根県にある三瓶山が、岡山県から最も近い火山ですが、火山活動はそれほど活発ではなく、岡山市の中心部からも直線距離で130km離れていることから、火山活動による災害はほとんどないでしょう。

岡山県内には地震の断層が兵庫県から岡山県の北東部にかけて連なる山崎断層帯だけしかありません。
1923年から2015年までの観測によると、震度4以上の地震が岡山県で観測されたのは16回だけで、全国では3番目に少ない数です。また、瀬戸内海を挟んで四国があるため、太平洋上で津波が発生しても影響を受けにくいといわれています。

自然が豊かで食べ物がおいしい

岡山県南部は穏やかな瀬戸内海とそこに浮かぶ多くの島々が美しい自然を形成し、県北部には蒜山三座(ひるぜんさんざ)と呼ばれる上蒜山・中蒜山・下蒜山の3つの山々があり、全国的に有名な美作三湯(みまさかさんとう)と呼ばれる3つの有名な温泉地に恵まれています。
また、岡山県内には吉井川、高梁川、旭川の3つの一級河川が流れ、常に豊かな水をたたえています。このように岡山県には海も山も川もあり、豊かな自然に溢れています。

また、温暖な気候や豊かな自然に恵まれ、四季を通して美味しいものが楽しめます。
白桃やマスカット、ピオーネなど岡山県は「くだもの王国」として全国的に有名ですが、他にも寿司飯用のお米として有名でコシヒカリのルーツでもある朝日米などの米もおいしく、瀬戸内海で採れる特産の鰆やカキ、タコなどの新鮮な魚介類を都会よりも安い値段で買うことができます。

交通のアクセスがよい

岡山県は中国四国地方のクロスポイントに位置しており、新幹線・飛行機・船・高速道路など、陸海空のアクセスが充実しています。鉄道では、山陽新幹線をはじめJR岡山駅から東西南北に7本の在来線が交わる鉄道網があります。新幹線を利用すれば大阪まで約50分、東京までは約3時間半で移動することができます。

道路をみてみると、岡山県北部に中国自動車道、南部に山陽自動車道が東西に走り、さらに山陰と四国をつなぐ米子自動車道・岡山自動車道、瀬戸大橋を通る瀬戸中央自動車道が南北に走っています。高速道路を利用すれば岡山ICから大阪、広島へは約2時間で行けます。

飛行機なら東京へ約1時間で移動でき、岡山空港には約2,900台の無料駐車場も完備しています。関西圏・首都圏へのアクセスの良さから、週末だけの田舎暮らしも可能といえるでしょう。

デメリット

次に、岡山県へ移住した方の口コミなどからみた意見をもとに、デメリットをご紹介します。

公共交通機関の本数が少ない

岡山県は、都会のように、公共交通機関が発達していません大阪まで新幹線で1時間で行けるアクセスの良さが人気ですが、山陽本線以外の路線になると、極端に本数が少なくなります。
また、バス停が少なく、バスがあったとしても1時間や2時間に1本しかないなど、かなり不便です。そのため、移住には、自家用車が必須といえるでしょう。

交通のマナーが悪い

基本的には車社会ですが、車線変更が遅かったり、ウインカーを出さずに割り込んだり、信号無視が多いなど交通マナーが悪いとの声が多く聞かれます。事故を避けるように注意することが必要のようです。

岡山県で支援制度のあるおすすめ自治体3選

岡山県で支援制度のあるおすすめ自治体3選

岡山県では、各自治体が移住者向けの支援制度をもうけています。次におすすめの自治体を3つご紹介しましょう。

真庭市

真庭市

真庭市は、岡山県の北部、鳥取県境に接する人口約4,5000人の街です。
全国に先駆けて木質バイオマス発電や生ごみの液肥化を核とした資源循環型の生活基盤の整備を進めています。
北部は一部が国立公園に含まれ、温泉地やスキー場を有するほど豊かな自然があります。
南部は肥沃な平坦地が広がり、野菜や果物などの農業、商工業も盛んです。

では、支援制度をいくつかみてみましょう。

・まず、「お試し住宅」は、古民家などを最長1年利用できます。令和3年度は19件利用され、うち7件が移住を決めました。

・起業に関しても条件はありますが、上限100万円の補助が受けられます。さらに、「まにわ創業塾」で受講し、特定創業支援事業証明書を取得すれば上限150万円まで補助金が拡大されます。

・空き家を活用した移住定住で、住宅を取得した場合には上限80万円、改修した場合も上限80万円の補助が受けられます。

・真庭市ならではのものとしては、新婚生活を応援する「新婚さんバックアップ事業」があります。これは、新規住宅取得費や結婚に伴う引越し費用などに対して、上限70万円の補助が受けられる等の制度です。ほかに、新規就農研修などの制度もあります。

さまざまな支援制度が準備されているので、詳細は交流定住推進課に問い合わせてください。

瀬戸内市

瀬戸内市

岡山県の東南部に位置する瀬戸内市は、気候は温暖で、積雪はほとんどありません。

米や麦、ミカン、ブドウ、白菜、キャベツ栽培など農業が盛んで、日照量の多い好条件で採れた野菜は毎日産直市場に並び、多くの人で賑わっています。また瀬戸内海で水揚げされる魚介類も新鮮で、特に虫明の牡蠣は有名です。豊かな自然に加え、地域住民による移住促進の取組みも盛んで、受入体制も充実しています。

では、代表的な支援制度をいくつかご紹介しましょう。

・1週間以上3ヶ月以内、1日1300円程度でお試し住宅の利用ができます。

・市が販売する分譲宅地を購入し、住宅を建てて移住した人に、分譲宅地の30%の補助金を交付しています。

・高校3学年卒業まで医療費が無料です。

・IJUコンシェルジュが暮らしや住まいに関する情報提供やアドバイス、移住相談に対応しているのも特徴的です。

・瀬戸内市移住交流促進協議会が、リモートワークを推進する企業や個人向けに提供するリモートワーク体験プランを利用する場合、利用に際して負担する交通費に対して、その2分の1(上限1万6000円)を補助します。

笠岡市

笠岡市

笠岡市は、県南西部に位置し、気候が温暖で災害が少なく、海・島・山に囲まれた魅力的な自然と、古くから備中地方南部の交通の要衝である港町・門前町として栄えてきたことなどによる歴史的・伝統的・文化的な地域資源に恵まれています。
また、国道2号やJR山陽本線笠岡駅、山陽自動車道笠岡ICで繋がれているという交通の利便性を有しています。子育て・福祉政策も充実しています。

では、支援制度をみてみましょう。

・生活体験や仕事体験ができる「お試し住宅」を2日以上30日以内、1日1000円の使用料で貸してくれます。

・市内で新たに事業を開始する具体的な計画を持っている人に、最高100万円の補助金を交付します。

・一定の条件を満たした人を対象に最大70万円の住宅新築助成金を交付します。さらに中学生以下の子どもがいる世帯には1人につき10万円加算します。

・ほかに、市内で親等と子や孫が多世代で同居、または1m以内の距離に住むための住宅の取得や転居などの費用の一部を助成します(ただし、子ども世代は50歳以下)。引越費用は距離に応じて最大10万円、建物取得の場合は登記費用の一部として、賃貸住宅の場合は礼金と仲介手数料の一部として5万円を助成します。

・市内の賃貸住宅に入居する新婚世帯に対しては、月額1万円を上限に最長2年間、市内共通商品券により家賃の助成を行います。

まとめ

まとめ

岡山県には田舎暮らしを始めるための移住支援が充実しています。
お試し住宅や市町村主催の体験ツアーのある自治体も多く、移住後の生活を実際に体験したり、先輩移住者の話を聞けたりするので、移住後の生活がより具体的にイメージできるのではないでしょうか。
事前調査を綿密にして、ぜひ自分にぴったりの移住先を見つけてくださいね。