宮城県で田舎暮らしをするならここ!おすすめの場所5選

宮城県は日本のほぼ中央に位置しており、各エリアへの交通網も充実しています。自然環境も豊富な一方で、都市機能も持ち合わせていることからほどよい田舎暮らしに適したエリアです。宮城県で田舎暮らしをするのにおすすめの場所は下記の5つです。
- 名取市
- 東松島市
- 登米市
- 富谷市
- 岩沼市
宮城県の各エリアの特徴について知り、ぴったりな移住先を見つけてくださいね。それでは、各エリアの詳細を解説していきます。
名取市

名取市は、宮城県の中央南部・太平洋沿岸に位置するまちです。東北地方唯一の国管理空港「仙台空港」も保有しています。また、飛行機だけではなく東北新幹線、仙台東部道路・国道4号線といった電車や車の交通網も充実しています。「思い立ったときに旅行に行きたい」「週末は遠出したい」など、アクティブな方におすすめの移住地です。
太平洋に面しているため、海沿いにはさまざまな観光スポットがあります。「仙台うみの杜水族館」ではたくさんのイベントが開催されており、家族連れや観光客でにぎわいます。また、名取市には4世紀後半から造営された古墳が多数残っており、東北地方最大といわれる「雷神山古墳」は見物です。
仙台平野の名取耕土とも呼ばれていることから緑豊かな自然にも囲まれています。一方、市の中心部には、大型商業施設などが点在しており、名取市へ移住することで、田舎暮らしと都会暮らしのいいとこどりな生活が送れるでしょう。
東松島市

宮城県中部に位置する東松島市は、山や海の自然がたくさんあるまちです。東松島市で有名なのは航空自衛隊による「ブルーインパルス」です。高層ビルが少ないため、ひらけたそらを、日常的にブルーインパルスが飛び交う様子は飛行機好きにはたまらない光景でしょう。東松島市の宮戸島にある「大高森」の展望台から見る景色は、松島四大観のひとつとして数えられているほどの絶景です。
松島湾と広大な太平洋がのぞめる360度のパノラマビューを目的に多くの観光客が訪れます。また、牡蠣や海苔といった海産物も豊富で、焼き海苔は何度も皇室に献上するほど。
東松島市の市街地には、学校や病院、スーパーに飲食店など、生活する上で必要な施設がしっかり揃っています。移住支援制度が充実している点も人気の理由です。田舎暮らしの体験や、就職から創業支援、子育てについてや地域活動にいたるまで、移住に必要な情報を提供してくれるワンステップ窓口を設置しています。
お試し移住体験の住宅は、清潔感溢れる戸建ての「つながる家」とシェアハウスタイプの「あおみな」の2軒。東松島市への移住を検討している方はまずワンステップ窓口に問い合わせて、ぜひ実際にお試し移住を体験してみてください。
登米市

登米市は宮城県北部に位置するまちです。岩手県との県境にあり、米の生産地としても有名です。肥沃な大地が広がる穀倉地帯でもあり、キャベツやきゅうりは、国の指定産地の認定を受けているのに加え、ナスやにんにく、りんごも県内有数の産地としても知られています。登米市では、米をはじめ旬の新鮮な野菜を味わうことができます。登米市はグルメ通の方からも注目されている移住地です。
登米市について調べていると「人の良さ」に触れている声が多く、移住の決め手となったと話した方もいました。登米市では地域おこし協力隊や、シティプロモーションなども充実していることから、人と人との交流が盛んだといえます。「うまし、たくまし、登米市」というYouTubeチャンネルでは、登米市の観光情報をはじめ、移住者の暮らしについても紹介されています。「知っている人が誰もいない場所で暮らすのは不安」という方でも、移住前に登米市を訪れ交流を深めることでその不安は消えていくでしょう。
富谷市

仙台市の北隣に位置する富谷市は、子育て世帯を中心に人口が増加傾向にあります。その理由として、富谷市の子育て環境が良いことがあげられます。富谷市には、妊娠期から子育て期までの切れ目のないサポートを行う「とみや子育て支援センター」が設置されています。
知らない土地で子育てをして行くのは不安だと、移住に踏み切れない方でも、地域の支援を活用することを視野に入れてみてはいかがでしょうか。気持ちに寄り添うサポートが受けられるはずですよ。18歳年度末までの医療費の助成や、待機児童数ゼロも達成しているため、共働き世帯でも暮らしやすい環境です。
住環境の整備にも力を入れており、富谷市内の明石大東地区には、大規模な宅地開発も進んでいます。今後も富谷市へ移住する子育て世帯の増加が見込まれます。富谷市へ移住して新しく事業を始めたい方にぴったりな支援もあります。「富谷市まちづくり産業交流プラザ(TOMI+)」では、シェアオフィスの利用や、起業塾が受講できるため、まずは足を運んでみてください。
岩沼市

岩沼市は宮城県の南部、太平洋沿岸に位置するまちです。JR東北線とJR常盤線の合流点である岩沼駅があり、仙台駅までは約20分という距離です。通勤や通学にも便利なエリアのため、移住地として人気が高まっています。また、岩沼I.Cから高速道路へのアクセスも良好なため、利便性の高い暮らしが実現します。
岩沼市は子育て支援や教育環境も魅力的です。「夢をはぐくみ、愛のある教育」を目標に掲げ、小中学校の児童生徒や教職員にiPadの配備をするなど、ICT環境への整備にも積極的に取り組んでいます。また、地域の中核病院や、小規模なクリニックなども点在しており医療機関も充実しています。小さなお子さんや高齢者の方にとっても住みよいまちといえるでしょう。
日本三稲荷のひとつである竹駒神社があり、季節ごとの祭事が多いのも特徴です。古い街並みの区画が残っているエリアもあるため、歴史好きなかたにとっても魅力的な移住地ではないでしょうか。また、岩沼駅から車で10分ほどの場所にある「グリーンピア岩沼」は、自然に包まれた場所で、フットサルやグラウンドゴルフなどのアクティビティが体験できます。
宮城県での田舎暮らしのメリットデメリット

ここでは、宮城県で田舎暮らしをする際のメリットとデメリットについて紹介します。移住後の住みやすさを確認するためにも、良い面・悪い面の両面に注目してみましょう。
メリット
宮城県に住むことで得られるメリットは主に以下の3つです。
- 食べ物がおいしい
- 穏やかな気候
- 移住支援の充実
宮城県は、自然環境の良さから得られる豊富な食材や、1年をとおして穏やかな気候の中で過ごせる移住地です。それでは各メリットについて解説していきます。
食べ物が美味しい
太平洋に面している宮城県は、世界三大漁場のひとつである「三陸沖」に隣接していることでも有名です。サンマや戻りガツオなど、新鮮な海産物が毎日水揚げされます。牡蠣の養殖も盛んですよ。
海産物だけでなく、「ひとめぼれ」や「ささにしき」といったお米は全国的にも知られており、仙台牛などのブランド肉も宮城県を代表するグルメのひとつです。「食へのこだわりが強い」「毎日おいしいものを食べたい」という方にとって、宮城県への移住は最適ではないでしょうか。
穏やかな気候
宮城県は、東北地方にあるために冬の厳しい寒さをイメージする方も多いのではないでしょうか。たしかに山沿いでは積雪が多いですが、太平洋側のエリアでは雪は比較的少なく、一週間以上積雪が残ることはほとんどないとか。また、夏は真夏日や熱帯夜が少ないのが特徴で、梅雨時期も蒸し暑くなることは少ないため、1年を通して穏やかな気候の中で暮らせるでしょう。
移住支援の充実
宮城県では「宮城まるごとOnline」というサイトを運営しています。ここでは、宮城県35市町村の暮らしやグルメ、仕事に子育ての詳しい情報が掲載されています。「県北エリア」「三陸エリア」「仙台エリア」「仙南エリア」と大きく4つに分けられる宮城県ですが、各エリアのバーチャルツアーが体験できるコンテンツもあります。
宮城県の暮らしがリアルに感じ取られるサイトは、宮城県に移住を検討している方にとって貴重な情報ばかり。創業から就職、漁業や林業など、職に関する相談・体験ができる施設の紹介もあります。定期的に「移住フェア」というイベントも開催しているため、ぜひ参加してみてくださいね。Zoomで参加できるので遠方の方でもOKですよ。
そのほかにも各エリアでさまざまな移住支援制度を設けています。まずは「宮城まるごとOnline」をのぞいて、自身に合いそうなエリアのピックアップからはじめてみてはいかがでしょうか。
デメリット
宮城県での田舎暮らしを考えている方は、メリットだけでなくデメリットにも目を向けましょう。
- 車が必要のため維持費が発生する
- 地震などの天災を受けやすい
宮城県で田舎暮らしをするとなると、どうしても車が必要です。また、過去に地震や大雨による被害が多発しているため、災害対策が必須となります。デメリットをしっかりと把握し、自身が対応できるのかを見極めてから移住を決行しましょう。それでは各デメリットについて詳しく解説していきます。
車が必要のため維持費が発生する
宮城県で田舎暮らしをするには、車が必須という声が多く見受けられました。宮城県での田舎暮らしは、都市部に比べて、物価や住居費などが安くなりますが、車の維持費が発生することを頭にいれておきましょう。公共交通機関が発達していない、バスや電車の本数が少なめなエリアの主な移動手段は自家用車となります。「そもそも車の免許がない」という方にとって、宮城県の田舎暮らしは不便に感じるでしょう。また、「ずっと運転していないから、運転技術に自信がない」という方は、移住前に運転の感覚を取り戻す必要があります。
地震などの天災を受けやすい
宮城県は、地震や大雨による被害を受けやすいエリアであります。その分、宮城県ではさまざまな災害対策に取り組んでいますが、移住後はまず災害時の避難場所などの確認をしておきましょう。とはいえ、天災は宮城県に限らず全国どの地域でもいつ発生するのか予測できません。日ごろから必要最低限の災害対策は心がけましょう。
宮城県で支援制度のあるおすすめ自治体3選

宮城県の各自治体では、移住・定住のためのさまざまな支援制度を設けています。編集部がとくに魅力的だと思う3つの自治体をピックアップしました。
- 石巻市
- 栗原市
- 色麻町
宮城県の移住支援を調べていると、お試し移住をしている自治体が多くありました。移住前にしっかりと自治体のサポートを受けていると、移住後にも交流が続き、宮城県での暮らしもスムーズにスタートできるでしょう。それでは上記であげた3つの自治体の特徴や支援内容についてご紹介します。
石巻市
宮城県の東部に位置し、宮城県内で2番目に人口が多いとされる石巻市。石巻市には世界三大漁場のひとつとされる「金華山沖」があり、日々新鮮な海産物が水揚げされています。石巻市のどこにいても、海や山、川などの自然を感じることができます。一方で大規模商業施設もあるために、地方都市としての利便性も保持しています。
石巻市には、子育て支援施設「石巻市子どもセンターらいつ」があります。子どもの視点を大切にし、子どもたちとともに運営する児童館です。子どもの権利を大切に活動する石巻市には、子育て世帯の移住希望者からも注目が集まっています。
それでは石巻市が掲げる支援制度をいくつか見ていきましょう。
・移住コンシェルジュ
石巻市には頼りになる移住コンシェルジュがいます。石巻市に移住するために知りたい情報はもちろん、希望のライフスタイルから地域の提案などをしてくれます。
コンシェルジュの中には、実際に東京からUターンしてきた方もいるので、移住希望者の悩みに寄り沿ったアドバイスがもらえることでしょう。お話することで、移住に関する漠然とした不安や、次にしなくてはいけないことなどが明確になりますよ。まずは、相談することからはじめてみてくださいね。
・おためし移住
石巻市のおためし移住は、街なかエリアと田舎エリアにあるふたつの住宅から選択可能です。希望に近い住宅での体験ができるため、移住後の生活がイメージしやすいでしょう。最大7泊8日の滞在費が無料で利用できます。レンタカーも使用できるため、思う存分石巻市について知ることができますよ。
・移住支援金
移住支援金は、東京圏から石巻市に移住した方に支給されます。みやぎ移住ガイドに掲載している求人に就職した方や、移住支援金の申請日より5年以上継続して勤務する意思があるなど、さまざまな要件があるため、詳細は石巻市の自治体ホームぺージをご確認ください。
・石巻市空き地・空き店舗活用事業助成金
中心市街地の活性化を図るために、石巻市内の空き地・空き店舗活用事業にともなう助成金を交付する制度です。空き地を購入する場合の助成限度額は100万円、空き家の場合は150万円となります。賃貸の場合でも助成されるので、石巻市でお店を開きたい方はぜひ活用してください。
栗原市
宮城県の北西部に位置している栗原市は、森林や田畑が面積の8割を占めています。自然いっぱいの田園都市のため、本格的に田舎暮らしをしたい方にはぴったりなエリアです。一方で、新幹線に乗れば仙台まで25分という点が、移住希望者にも注目されるポイントです。通勤や通学も気負わずにできる距離感は、移住地を決める際に重要ですよね。
岩手県と秋田県にまたがる栗駒山の雪どけ水を利用してつくる米は、有機質の高い土壌に恵まれており、安全で美味しいと評判です。栗原市の公式YouTubeチャンネルでは「くりはら暮らしのここがいいとこ!」を配信しています。
栗原市に住む人々の等身大のインタビューはきっと参考になりますよ。実際に暮らしている人の声を聞くことで、移住後の生活をよりリアルにイメージできるでしょう。あわせて栗原市のPR動画もぜひチェックしてみてくださいね。それでは、栗原市の移住支援についてご紹介します。
・ホームサーチ事業(空き家バンク制度)
栗原市では、移住検討者のために、市内の空き家情報をホームページにて公開しています。物件の間取りや写真、設備などが掲載されているため、現地に足を運ぶことなく詳細が確認できます。遠方の方でも思い立った時に探すことができるのもメリットです。
・若者定住促進助成
移住を希望する40歳以下の世帯が、住宅を購入した際に助成金が支給されます。住宅の購入にかかる借入金残高の5%を対象とし、上限20万円を最長5年間受け取れる制度です。
・おためし移住生活「ステイくりはら」
栗原市での田舎暮らしを体験できる住宅があります。栗原市外に在住で、栗原市への移住を検討している方が対象です。これまでに129組・191名の方が利用しているのだとか。(2021年3月末まで)
移住体験の住宅の名前は「花山百目木(はなやま どうめき)」。木造平屋の住宅にお試し移住をし、栗原市の自然景観を思いっきり体感してください。田舎暮らしをスムーズにできる術のひとつとなるでしょう。
・オーダーメイド型アテンド
上記で紹介したお試し移住体験の間に、栗原市の環境や風土、食文化を知ることのできるオーダーメイドアテンドを実施しています。移住を検討している方の知りたい情報や不安などを事前に聞き、その相談内容にもとづいたアテンドをしてくれるそうですよ。希望に応じて移住の先輩たちとの交流や、空き家物件の見学ができるので、充実した時間が過ごせます。
お試し移住体験と平行して、より濃い情報を集めてくださいね。きっと栗原市の田舎暮らしにぐっと興味が沸くことでしょう。
・若者遠距離通勤支援事業補助金
栗原市では、遠距離通勤にかかる費用の一部を助成する制度を実施しています。対象者は40歳以下の新規学卒者または転入者で、常時雇用者として雇用されている、片道50キロメートル以上の遠距離通勤をしている方となっています。
補助金額は基準額ー通勤手当×0.5%です。鉄道での通勤であれば、定期券1カ月相当額、高速バスは48,000円など、最大2年分を助成します。詳細は栗原市の自治体ホームページを確認してください。
色麻町
宮崎県北西部にある色麻町(しかまちょう)は、美しい緑に囲まれた自然豊かなまちです。アウトドア施設も豊富で、生活環境も整っているため、ほどよい田舎暮らしがたのしめるエリアです。「かっぱのふるさと」をキャッチフレーズとしているため、色麻町のいたるところにおかっぱ様といわれる絵や像があるとか。
自然豊かな環境は、のびのびと子育てができると人気の移住地です。色麻町の子育てに関わる支援についていくつかご紹介します。
・18歳まで医療費無料
色麻町では、高校修了前の18歳まで医療費が無料という制度を実施しています。子育て世帯の経済的な負担を軽減するために取り入れられました。
・子育て支援出産祝い金
色麻町で出産をすると、出産祝い金が支給されます。支給額は第二子出産時に50,000円、第三子出産時には100,000円となっています。地域全体で出産をお祝いしてくれる姿勢は、子育て環境の良さに直結しています。
・学校給食費の助成
色麻町の小学校・中学校・幼稚園に在学中の子どもたちの給食費を助成する制度も実施しています。色麻町に住んでおり、町民税や固定資産税などの町税を完納している方を対象としています。
・三世代同居等支援事業
三世代で暮らすことを目的に色麻町へ移住した世帯に対し、住宅の購入およびリフォームにかかった経費の一部を補助する制度です。
補助金額の上限は100万円で、対象となる工事は、敷地造成や門・塀などの外構工事、物置・車庫の設置のほか、家具や家電用電気機械器具の購入など多岐に渡ります。詳細は色麻町の自治体ホームページをご確認ください。
三世代での移住を検討している方は、住宅の取得やリフォームを大幅におさえることのできる色麻町の支援をぜひ利用してくださいね。
まとめ

宮城県は、田舎と都市部のバランスが良いエリアです。都市部に暮らしていた方でも、比較的なじみやすいことから、はじめての田舎暮らしにも適した移住地です。移住前には、車の維持費やそのほかのデメリットについてもしっかり確認し、ひとつずつクリアにしていくことが大切です。
宮城県はお試し移住などの支援も充実しているため、積極的に利用することで移住後の失敗や後悔が軽減されるでしょう。自身が納得した上で宮城県での田舎暮らしを決行すれば、すてきな田舎ライフが実現できます。