田舎暮らしを目指す40代にオススメの仕事

田舎暮らしを目指す40代にオススメの仕事

若年層に限らず幅広い年代において、地方への移住は関心を集めています。
ふるさと回帰支援センターが行った2021年「地方移住に関する調査」では、移住に関心があると答えた40代男性は15.0%にのぼりました。最も移住に関心が高いとされる20~30代とあまり変わらない高い数字です。

しかし、ある程度生活基盤が固まっているであろう40代にとって、田舎暮らしを決心するのにネックとなるのが、移住先での仕事ではないでしょうか。
まだまだ現役ながら、シニアの入り口が見えてくる年代です。若者と比べると応募できる求人が限られたり、希望する収入の額と実際の求人が合わなかったりなど、転職には不安要素があるかもしれません。
40代が田舎に移住するにあたって、おすすめの働き方をまとめました。

参照元:https://www.furusatokaiki.net/topics/pressrelease20211007/

年齢問わず挑戦出来る農家

田舎ならではの仕事のひとつに、農業があります。
畑仕事や牧場といった農業への関心から、田舎暮らしに惹かれる人もいるでしょう。規則正しい生活スケジュールや、自然の恵みに日々触れる暮らしは、田舎暮らしの醍醐味と言ってもよいかもしれません。

新規就農は決して気軽に始められることではありませんが、適切な作物を選び基盤が整えば、ある程度安定した収入が見込めます。何より、業界全体の高齢化・人手不足が深刻な問題となっているなか、40代はまだまだ元気な働き手として歓迎される立場です。
実際、就農を後押しするために、研修費用や設備投資への補助金、融資など、新規就農をサポートする取り組みが多くの自治体で行われています。

気になるのが年収ですが、事業の規模や作物の種類によって大きく幅があります。例えば、一般的に畜産業は畑作や水田よりも年収が高い傾向にあります。
反面、多額の初期投資や、天候や感染症に左右されるリスクといったデメリットもあるため、地域特性や自身に合った事業を選びたいところです。

新規就農には、自身で経営を行う独立就農と、農業法人などに就職する雇用就農の2パターンがあります。
雇用就農で働きながらノウハウ・技術を習得し、将来的に独立を目指すという方法も、現実的な選択肢と言えるでしょう。

事務系の仕事は40代でも採用例あり

これまでに事務系の職歴がある場合、スキルを生かしたいという人も多いでしょう。田舎であっても、地元企業や地方営業所・工場など、事務職を必要とする職場は少なからずあるものです。
また40代ならではの強みとして、20年前後にわたり積み重ねたキャリアがあります。能力や実績によっては地方企業でキャリアアップするチャンスでもあります。

とはいえ、都会と比べると求人の絶対数は限られるのは事実です。具体的に地域を絞って求人情報を確認しておくなど、事前のリサーチは欠かせません。スキルを客観的にアピールできるような資格を取得しておくのも、転職活動の役に立つでしょう。
農村部などオフィスワークの求人が期待できない場所にどうしても住みたい場合は、希望の田舎に住みつつ、都市部に通勤するという方法もあります。

完全リモートワークの会社を選ぶ

長引くコロナ禍の影響もあって、リモートワークが可能な企業は広がっています。なかには完全リモートワークを謳う企業も珍しいものではなくなってきました。
場所にとらわれずに仕事ができるのは、地方移住を考えるにあたって心強い選択肢になりますね。

ただし、リモートワークが認められる条件として、業務経験や、一定期間の出社勤務や研修が必要な場合も多く見られます。未経験業種の場合は特に、即時にリモートワークが開始できるとは限らないことは心積もりしておきましょう。

もとの勤務先のまま別支店に異動・リモートワークに切り替える

現在勤めている会社で、移住希望地に近い支店や支社がある場合は、異動を希望するという方法もあります。また、勤め先はそのままで、勤務形態をリモートワークに切り替えることで移住を実現した人も少なくありません。リモートワークを基本として、国内どこからでも勤務可能とする大手企業も増えています。
雇用条件や業種を維持したまま地方移住をかなえられるため、仕事探しの負担がかからないのは大きなメリットでしょう。ただし、必ずしも希望が通らない場合もある点には注意が必要です。

地域おこし協力隊への採用を目指す

移住というライフステージの変化を最大限に生かす働き方のひとつとして、地域おこし協力隊という手があります。地域おこし協力隊とは、都市部から過疎地域などの条件不利地域に生活の拠点を移し、地域協力活動を行いながら定住・定着をはかる取り組みです。国からの特別交付税を主な財源として、概ね1年から3年の任期で自治体が委嘱し、以下のような活動を行います。

  • 地場産品や地域ブランドの開発・販売・PRといった地域おこしの支援
  • 農林水産業への従事
  • 住民の生活支援など地域協力活動

地域おこし協力隊の実際の業務や求められる人材は自治体によってさまざまですが、年齢制限などはないため、40代にも有力な選択肢になります。

地域おこし協力隊になるメリットは、移住のスタートから収入を確保しつつ、生活基盤を整えられることです。自治体の委嘱という身元が確かな立場を得られるため、初めての地域でもスムーズに生活を始められます。

また活動を通じて地域に深く関わり、地元の人やほかの移住者とつながることで、地域に溶け込む大きな後押しとなるでしょう。さらに、任期を終えたあとに地域内で起業や事業承継する場合、補助金などのサポート制度が設けられています。

スキルや資格を駆使した田舎での仕事探し

スキルや資格を駆使した田舎での仕事探し

手に職をもつことは、言うまでもなく、仕事探しの心強い武器になります。
例えば以下のような専門資格や積み重ねたスキルは、田舎でも有利にはたらくはずです。

介護・看護系資格は田舎での転職にも強い

全国的に高齢化が進むなか、都市部・地方を問わずニーズが高いのが福祉系の仕事です。
田舎であっても、高齢者施設などの増加にともない、介護関係の求人は豊富な場合が多いでしょう。介護福祉士や介護支援専門員(ケアマネージャー)、保健師、看護師などの資格をもつ人を対象に、特別な移住支援金を設けている自治体もあります。

介護や看護に関する資格を持っていれば、応募できる求人の選択肢が増えるだけでなく、待遇面での優遇も期待できます。
どこに行っても通用する資格として、取得を目指してもよいでしょう。例えば介護職員初任者研修などは未経験や働きながらでも取得しやすいと言われ、転職を視野に入れて受講する人も珍しくありません。

どの移住先でも求められる医師・看護師・薬剤師

医療従事者が慢性的に不足している地域は少なくありません。地域差はありますが、地方都市の多くで慢性的な医師不足が問題となっており、看護師の離職率の高さも深刻です。
また医薬分業が進み、薬局やドラッグストアの数が増えた結果、薬剤師の需要も伸びています。これらの高度な専門資格をもつ人材は、まさに引く手あまたと言えます。

地域を支える仕事のやりがい、また収入という面でも、医療職だからこそ得られるものは多いでしょう。
国家資格ではありませんが、医療事務や、一般用医薬品の販売等を行う登録販売者も、需要が伸びている専門資格のひとつです。

都会でも田舎でも需要が高い調理師

食に関する仕事も、人間が住んでいる限りニーズが絶えない業種のひとつです。飲食店だけでなく、観光客向けの宿泊施設での調理場、介護施設や教育機関での給食調理、企業の社員食堂など、さまざまな就業先が考えられます。
調理師免許を持っていれば、それらの就職に有利なだけでなく、自ら飲食店を経営するという選択肢にもつながります。

なお、飲食店経営には調理師免許だけでなく、食品衛生責任者と防災管理者の資格も必要なので、計画的に取得するとよいでしょう。
食に関するほかの資格としては、管理栄養士、フードアナリストや食育インストラクターなどがあります。

移住するタイミングで起業する人も多い

田舎に移住したタイミングで自らビジネスを興すという選択肢もあります。
ローカルベンチャー発祥の地として知られる岡山県西粟倉村のように、地元での起業が活発な自治体は珍しくありません。
前述したように、移住して飲食店を開業したというケースもよく聞かれます。

人口が少ない地方では顧客の数が限られているため、起業は成功しにくいようにも思えますが、実は田舎ならではの強みがあります。
まず、都市部と比べて土地代や不動産代が安く、固定費を大幅に抑えられるのは大きなメリットです。飲食関係であれば、地場産の新鮮な食材が安く手に入りやすい環境も魅力ですね。

また、その地域にまだあまり進出していない業種の起業は、競合も少なく大きなビジネスチャンスとなるでしょう。
もしくは、ICT関連サービスやインターネット販売など、顧客を地元に限らないビジネスも実現しやすくなってきました。
さらに、自治体によっては、起業セミナーや空き店舗物件の紹介、補助金交付、開業資金の融資制度など、移住者の起業をサポートする制度が設けられています。

ローカル ベンチャーの魅力って?地方での起業がおすすめの理由

40代が田舎で仕事を見つけるためのコツ

40代が田舎で仕事を見つけるためのコツ

仕事探しをスムーズに進めるために、以下のようなポイントを意識するとよいでしょう。

仕事を選り好みしない

ここまで見てきたように、田舎といえども、仕事に就く方法はいろいろあります。ただ、都市部と比べて選択肢が限られることは確かですから、はじめから選り好みしすぎない心構えは必要かもしれません。
条件にこだわるあまり転職がうまくいかず、移住の実行が遅れたり、経済的な不安が続いたりしては本末転倒です。

前述した地域おこし協力隊のように、地域と深く関わって働きながら本格的な移住を進め、その後のキャリアへとステップアップする方法もあります。
無理なく快適に働くために、譲れない条件の整理と慎重な検討は欠かせませんが、視野を広げて柔軟に考えることで仕事の幅は広がるでしょう。

移住先の雇用状況を確認する

移住候補地ではどのような雇用が多そうかを確認しておくとよいでしょう。
さかんな産業分野や地域の企業・お店の数を調べたり、実際の求人情報サイトを見たりすれば、具体的な情報を得られます。極端な例だと、特定の大企業やその工場が立地する企業城下町のような地域では、関連する求人が豊富な傾向にあります。

その地域で求められる人材像がわかれば、移住・転職に備えてあらかじめ勉強や資格取得に取り組むことができます。また企業の規模や業種・職種にこだわりがある場合は、そうした条件での雇用が移住候補地にありそうかを確認しておく必要があります。

希望条件での求人が少なそうな場合は、移住候補地の自治体だけにとらわれず、働き口の多い都市部への通勤を視野に入れるのも手です。また、給与はどうしても首都圏と比べて低めの傾向がありますから、その地域の給与水準に照らして判断することも必要かもしれません。

移住支援サービスを活用する

地方移住にあたってぜひ活用したいのが、自治体の移住支援サービスです。都道府県または市町村単位で移住相談窓口が設けられており、相談や支援制度の案内、関連機関の紹介など、移住全般のサポートを行っています。
仕事に関しても、就業・創業セミナーや支援金、店舗物件の紹介など、さまざまな就労支援サービスがあります。

補助金などの支援制度を利用するにあたっては、あらかじめ移住相談窓口への登録が必須という場合もありますので、自身で調べるだけでなく窓口に相談することが望ましいです。また小さな町・村などでは、自治体のWebサイトに十分な情報が記載されていないことも多いため、役場の担当部署宛に直接問い合わせる必要があります。

いずれにしても、役場の職員とコミュニケーションをとっておくことは、仕事に限らず移住準備全般をスムーズに進める助けとなるでしょう。移住後の生活に関わる人脈を作っていく上でも重要です。

住み込み求人を検討する

住まいと仕事を一気に得られるのが、住み込みの仕事です。宿泊施設への勤務、建物の管理人業務、製造業など寮付きの会社への就業などが挙げられます。住宅取得や賃貸契約などの初期費用が節約でき、また職住近接が実現できる点もメリットですね。

移住のスタートはこうした住み込みの仕事で生計を立てつつ、ゆっくり住まい探しをするのもひとつの手かもしれません。リゾートホテルや民宿、または農園での住み込み仕事などで、季節に応じて暮らす場所を変える多拠点居住生活を実現している人もいます。

難点としては、住み込み仕事は基本的に単身者向けであることが多く、子連れやペット連れで住み込みができるケースが極めて限られることです。ただし、地域によっては社宅や家族寮が設けられている企業もあるため、条件を設定して探してみるとよいでしょう。

迷ったら転職支援サイトを活用する

田舎では求人が少なく、仕事探しはハローワークが基本であるという声も聞かれます。
とはいえ転職支援サイトが役に立つ場合もあります。特に、まだ移住先を決定しておらず仕事次第で絞り込みたいという場合は、求人情報の比較や応募に転職サイトが便利に使えるでしょう。
大手転職サイトであれば、地方でもそれなりの数の求人数が見られます。

また、地域密着型の転職支援サイト、さらにU・Iターンに特化した転職サイトもあります。こうしたサイトからは、地域に根ざしたサービスならではの情報を得やすいでしょう。
例えば一見目立たない求人や、社風や社員の声といった個々の会社の具体的な情報が載っている場合があります。

より細かいサポートが必要な場合は、転職エージェントを利用するのも手です。希望に合いそうな求人を提案してくれるだけでなく、個別相談や職務経歴書の書き方、面接練習などに対応しているサービスもあります。

まとめ

まとめ

移住を成功させるには、収入基盤をしっかり整えることが欠かせません。
40代が田舎で仕事探しをするのは不安があるかもしれませんが、下準備や心構えをしっかりすれば、安定した収入を得ることは十分に可能です。
就農や地域おこしなどの新たな挑戦や、あるいはこれまで培った経験を生かしてのキャリアアップなど、この年代ならではの可能性があります。さまざまな選択肢を念頭に、納得いく仕事探し、そして理想の田舎暮らしの実現に向かって行動してみてはいかがでしょうか。