田舎暮らしを始めるのに物件はどうやって探すの?

田舎暮らしをする場合、まずは住居を見つける必要があります。「移住先のことをよく知らなくて物件探しに時間がかかっている」「情報が足りなくて気に入る物件に出会えない」といったトラブルを避けるためにも、以下の探し方を参考にしましょう。

・空き家バンク制度を活用する
・移住説明会に参加して先輩移住者に紹介してもらう
・地元の不動産屋さんを訪ねる

田舎で物件を探す場合、現地のことを熟知している機関や人を頼るのがおすすめです。効率的な探し方を実践し、憧れの田舎暮らしを満喫してくださいね。それでは、詳細をチェックしていきましょう。

空き家バンク制度を活用する

田舎暮らしの物件を見つける際は、空き家バンク制度を活用してみましょう。空き家バンク制度とは、現地で使用されていない空き家を希望者に貸借・売買するためのシステムです。自治体が運営していることが多いため、「知らない土地だし、良い不動産業者を見分けるのが難しい」「住居取得は大きな出費だから、安心できる公的な機関を利用したい」という方におすすめです。

空き家バンクに登録されている物件は、ホームページから閲覧することができます。物件ひとつひとつの特徴、写真、住所、最寄りの公共交通機関、間取りなど、多くの情報を確認できる点がポイントです。空き家バンク制度を利用する際は、複数の自治体で物件探しを行いましょう。

自治体によっては掲載されている物件数が少ないこともあり、気に入る物件がすぐに見つかるとも限りません。移住候補地をいくつか挙げることで、気に入る物件に出会う確率をアップさせることに繋がります。尚、条件に合う物件を見つけたら、できるだけ早く自治体に連絡を取るのがおすすめです。特に移住地として人気のエリアの場合、掲載後すぐに購入者が決まってしまうケースも多々あります。常にアンテナを張り巡らせ、理想の田舎暮らしにピッタリの物件を見つけましょう。

移住説明会に参加して先輩移住者に紹介してもらう

田舎で物件を探す方法のひとつに、先輩移住者からの紹介が挙げられます。先輩移住者を頼る最大のメリットは、実体験を基にしたアドバイスを得ながら物件を探せるという点です。田舎への移住経験者は、都市部から来た移住者にとって暮らしやすい住居の特徴を熟知しています。

そのため、初めての田舎暮らしに最適な物件を紹介してもらえる可能性が高く、好条件の物件を効率的に見つけられるというメリットがあります。長くその地で暮らす自治体の職員や不動産業者を通す場合、暮らしやすい住居に対する価値観の違いが浮き彫りになりがちです。田舎暮らしに慣れている人にとっては当たり前のことで、都市部からの移住者にとっては不便だと感じる点もあるからです。

一方、実際に田舎への移住を経験している先輩移住者は、都市部からの移住者が感じる独特のメリットとデメリットを理解しています。具体的なアドバイスを交えながら物件選びを手伝ってもらえるので、田舎暮らし初心者にとって住みやすい住居が見つかりやすくなっています。

尚、先輩移住者を見つけたい方は、移住相談会に参加するのがおすすめです。さまざまな移住経験者と接する機会が生まれるため、移住前の環境が自身に近い人と出会いやすくなっています。先輩移住者を通して、自身が長く快適に暮らせる物件を見つけましょう。

地元の不動産屋さんを訪ねる

移住地の不動産業者を利用することで、田舎での物件探しをスムーズに進められます。地元の不動産業者には、地域に根付いて運営しているという特徴があります。そのため、学校の学区、価格帯の安いスーパー、公共交通機関の充実度、地元住民の雇用率が高い企業に近いエリアなど、その土地ならではの情報を得ながら物件探しを行いたい方に最適です。大手の不動産業者を通して物件を探す場合、顧客数の多さから対応が慌ただしくなりがちです。

一方で地元の不動産業者には、ゆっくりとコミュニケーションを取りながら相談できるというメリットがあります。不動産業者との信頼関係を築きやすいことから、安心して物件探しを行える点がポイントです。情報量の豊富さが魅力の地元不動産業者を活用し、満足度の高い田舎暮らしを実現させましょう。

田舎暮らしでの物件探しのコツ

物件探しのコツを知っておくことは、田舎暮らしを成功させる上でとても大切です。田舎で効率良く物件を見つけたい方は、以下のコツを押さえるようにしましょう。

・現地に行って物件の周辺を確認しておく
・管理費や固定資産税などの税金関係は要チェック
・忘れがちな電波状況の確認
・暮らしに慣れるまでは賃貸にする
・助成金や補助金を活用する

事前準備を行うことで、田舎での物件探しをスムーズに進められます。暮らしやすさ、電波状況の良し悪し、税金や補助金に関する情報収集はもちろん、賃貸を活用することもポイントです。移住前の準備を徹底し、自身に合う物件を見つけましょう。では、各項目について詳しく解説していきます。

現地に行って物件の周辺を確認しておく

田舎で物件探しを行う際は、物件の周辺を下見するのがポイントです。ネットや紹介を通して物件を見つけたら、実際に物件の周辺環境を確認しに行きましょう。写真、文章、人伝に聞いた話だけでは、物件の良し悪しを判断することができません。自身との相性を見極めるためにも、周辺施設、環境、隣近所で暮らす地域住民の様子などを移住前にチェックすることが大切です。

現地の利便性が気になる場合は、実際に公共交通機関を利用してみるのがおすすめです。物件から最寄り駅やバス停まで移動し、周辺の生活利便施設を回ってみましょう。移住後のイメージトレーニングに繋がることから、メリットとデメリットをより具体的に判断することができます。また、物件周辺の下見は、できるだけ日中と夜間の2回に渡って行ってください。

日中は、近隣住民が仕事や学校で家を留守にしている可能性が高くなっています。静かな環境という印象を抱くことが多く、暮らしやすいと感じがちです。一方で夜間の場合は、住民が帰宅していることが一般的となっています。日中とは違った雰囲気を感じることも多いため、日中と夜間の両方を見ておくように心掛けましょう。物件を探す際は、住居の状態はもちろん、周辺環境についても考慮することが重要です。快適な田舎暮らしをスタートさせるためにも、物件周辺のチェックを怠らないようにしてくださいね。

管理費や固定資産税などの税金関係は要チェック

田舎暮らしの物件を探す際は、税金関係について事前に確認することが大切です。住居は、購入後も管理費や固定資産税をはじめとする維持費がかかります。特に田舎で空き家や中古の物件を購入する場合、修繕費用がかさみやすい傾向にあります。築年数が古い物件が多く、定期的なメンテナンスが必要となるからです。田舎エリアで物件を購入する際は、住宅の状態をきちんと確認するようにしましょう。

また、固定資産税の支払いについても忘れてはいけません。土地や建物の所有者は、固定資産税を毎年納める必要があります。年に1回、もしくは分割払いで4回に渡って納付する税金となっており、固定資産税額は住居の条件によって異なります。物件を購入するにあたって、事前に納税額を把握しておくよう心掛けてください。

尚、管理費には、火災保険や地震保険の加入料も含まれます。「家の購入費以外は支払う必要がないと思っていた」「管理費や税金が思ったより高くて生活が苦しい」と後悔しないためにも、修繕費用や保険料をはじめとする管理費のほか、固定資産税について十分な調査を行うことがポイントです。

忘れがちな電波状況の確認

田舎で物件を探すコツに、電波状況の事前確認が挙げられます。田舎エリアで暮らす場合、都市部よりも電波状況が不安定な傾向にあります。同じ市町村内でも繋がりやすさに差があるケースも多く、物件の購入前に確認することが大切です。携帯電話の電波状況はもちろん、インターネット回線のプロバイダーについてもチェックしておきましょう。特に自宅でリモートワークを行う方にとって、電波状況の良し悪しは重要です。

せっかく理想の物件で田舎暮らしをスタートさせても、全くインターネットに繋げない状態では意味がありません。コワーキングスペースを利用するなどの対策を取る必要が出てくるため、精神的ストレスや経済的負担が大きくなりがちです。田舎暮らしを後悔しないためにも、物件の電波状況はきちんと確認するようにしましょう。

暮らしに慣れるまでは賃貸にする

田舎暮らしに初めてチャレンジする方は、賃貸暮らしからスタートするのがおすすめです。都市部から田舎へ移住するにあたって、ライフスタイルが大きく変化します。新しい環境に適応できるか否かを判断するためにも、移住直後の住居購入は控えるようにしましょう。住居の購入には、高額な出費が伴います。そのため、もし田舎暮らしに馴染めなかったとしても、簡単に引っ越せないというデメリットがあります。田舎暮らし初心者にとってリスクの高い行為となるため、注意が必要です。

賃貸を活用することは、自身と田舎暮らしの相性をチェックする上でとても大切です。実際に住むまで気づかなかった問題点が浮き彫りになるケースも多く、住居を購入する際に役立てることができます。利便性、住居の構造、自然災害、害虫問題など、都市部と田舎では暮らしやすさのポイントが異なります。まずは賃貸で田舎暮らしを開始し、実際に田舎での生活を体験してみましょう。実体験を活かすことで、快適な田舎暮らしに繋がる物件を見極めることに繋がります。

助成金や補助金を活用する

田舎で物件を探す際は、助成金や補助金の有無について確認しましょう。人口の過疎化が進む田舎エリアでは、移住者向けにさまざまな支援制度が設けられています。住宅関連の助成金や補助金も多く、田舎への移住に必要な経費を浮かせられるというメリットがあります。以下は、自治体が支給する助成金や補助金の一例です。

・移住時の引っ越しや家財撤去にかかった経費を一部負担する助成金の支給
・住宅取得を行った移住者に対する補助金の支給
・新婚世帯や若い世代の移住者に対する補助金の支給
・取得した物件のリフォームを行う移住者に対する補助金の支給
・空き家バンクを利用して住宅取得した移住者に対する支援金の支給
・固定資産税を軽減するための助成金の支給

移住者を対象とした助成金や補助金の詳細は、自治体によって異なります。自治体が独自に行っている移住支援制度もあるため、自身が活用できる助成金や補助金について事前に調べるよう心掛けましょう。助成金や補助金が充実した自治体を絞り込むことで、エリアを限定しながら物件を探すことができます。効率良く物件を見つけられるので、スムーズに田舎暮らしを始めたい方に最適です。

住宅に関する移住支援制度のある自治体を3つ紹介

田舎暮らしを始める際は、自治体が実施する移住支援制度を確認しましょう。住宅に関する移住支援も多く、経済的負担の少ない田舎暮らしを楽しめます。以下は、住宅関連の移住支援制度を持つ自治体3つです。

・山形県遊佐町
・滋賀県彦根市
・福岡県桂川町

各自治体の特徴や支援内容を比較し、自身にとって暮らしやすい移住地を見極めてください。それでは、各自治体について紹介していきます。

山形県遊佐町

遊佐町は、山形県最北端の自治体です。町内には鳥海山、庄内砂丘、月光川があり、住むエリアによって異なる自然環境を楽しめます。また、「中山河川公園桜祭り」「吹浦祭り」「戴邦碑祭」「ゆざ町鱈ふくまつり」をはじめとする祭りの多い自治体となっているため、地元住民との交流を深めながら田舎暮らしを満喫したい方に最適です。出産祝い金の支給、18歳以下の子どもの医療費や第3子以降の保育料が無料になる制度が施行されており、子育て世帯にとって住みやすい点もポイントです。遊佐町が実施する住宅関連の移住支援制度は、以下のようになっています。

定住住宅取得支援金
中古住宅や建売住宅を取得した移住者に対して、かかった費用の12%を支給する制度です。上限は140万円となっています。

遊佐町住宅リフォーム資金利子補給制度
移住するにあたってリフォーム、改修、再生可能エネルギー設備の導入工事を行った場合、金融機関で借りた資金の一部を遊佐町が負担します。利子補給額は、年間で2.5%以内です。

遊佐町再生可能エネルギー設備導入事業費補助金
太陽光発電設備、木質バイオマス燃焼機器、太陽熱利用装置、地中熱利用空調装置などの再生可能エネルギー設備を住居に設置した場合、設備導入にかかった経費の一部が補助されます。補助額は、太陽光発電設備が出力1kwあたり3万円、木質バイオマス燃焼機器が経費の3分の1以内で上限5万円、太陽熱利用装置が経費の10分の1以内で上限2万5千円、地中熱利用空調装置は経費の10分の1以内で上限10万円です。

遊佐町が実施する支援制度は、住宅の質を高めることを目的としている点が特徴です。リフォーム、改修、再生可能エネルギー設備の導入など、快適な住宅づくりに繋がる支援制度が充実しています。取得した物件を自分好みに改装したい方は、遊佐町への移住を検討してみてはいかがでしょう?尚、各支援制度には、細かい条件が設けられています。事前に詳細を確認し、自身の状況と照らし合わせることが大切です。

滋賀県彦根市

彦根市は、滋賀県北東部に位置しています。国宝・彦根城のある自治体として知られており、趣深い城下町の雰囲気が味わえます。文化資産が多いイメージの彦根ですが、琵琶湖、彦根山、芹川などの自然に恵まれたエリアでもあります。四季折々の風景を楽しめることから、自然と調和した田舎暮らしをしたい方におすすめです。

また、市内にはショッピングモール、郵便局、病院、銀行、学校などもあり、生活しやすい点もポイントです。程良い田舎暮らしができるので、「ずっと都会に住んでいたから田舎過ぎる場所で暮らすのは不安」「生活に必要なものが全部揃っている田舎に住みたい」という方でも安心して暮らせる環境が整っています。

住宅取得費補助金
長浜市、米原市、愛荘町、豊郷町、甲良町、多賀町以外の地域から彦根市へ移住して住居を取得した場合、取得にかかった経費の10分の1相当額が50万円の上限で補助されます。ただし、事前に移住相談を行うことが必須となるほか、取得日、家族構成、年齢などが条件となるため注意が必要です。

移住者向けの住宅ローン
彦根市への移住者を対象に、専用の住宅ローンシステムを設けています。移住計画書を提出することで、勤続年数が1年に満たない場合でも住宅ローンを組めるという特徴があります。

彦根市結婚新生活支援補助金
結婚を機に彦根市へ移住してきた新婚夫婦に対して、住居費、リフォーム費用、引越し費用を補助する制度です。受給対象は夫婦ともに39歳以下の移住者で、1世帯につき30万円が支給されます。尚、夫婦の年齢が29歳以下の場合、支給額は60万円になります。

彦根市では、移住者向けの住宅ローンシステムが用意されています。勤続年数に問わず住宅ローンを組めることから、移住後に好きなタイミングで住宅を取得できる点が特徴です。ローンに関する不安を抱えている方は、移住候補地に彦根市を加えてみてはいかがでしょう?

福岡県桂川町

福岡県桂川町は、人口1万2,000人ほどの自治体です。青々と茂る木々や美しい河川が魅力の桂川町ですが、県庁所在地の福岡市からは電車で30分強の立地となっています。都市部への通勤や通学に便利というメリットを持つことから、「利便性も兼ね備えた田舎で暮らしたい」「田舎暮らしには憧れるけど、就職や教育の機会を減らしたくない」という方におすすめのエリアです。また、桂川町は、古墳の町としても知られています。国の特別史跡である「王塚古墳」や「王塚装飾古墳館」があり、歴史文化が息づく環境で田舎暮らしを楽しめます。年間を通して温暖な気候となっているので、小さな子どもがいる世帯やシニア世代にとっても暮らしやすい自治体です。

結婚新生活応援事業
若い世代が桂川町に移住した場合、物件の取得や引っ越しにかかった経費の一部が補助されます。補助額は、夫婦ともに29歳以下の世帯で最大60万円、夫婦ともに39歳以下の世帯で最大30万円です。

戸建て住宅取得・移住定住奨励記念品の贈呈
住宅を取得した移住者に対し、翌年分の固定資産税と同額分の商品券や桂川町特産品等が支給される制度です。上限は10万円で、商品券は町内の商店等で利用可能です。

浄化槽設置補助金支給
取得した住居に合弁処理浄化槽を設置する場合、かかった経費の一部が補助されます。補助額は、5人槽で332,000円、6~7人槽で414,000円、8~10人槽で548,000円です。

住宅ローン金利優遇
地元金融機関で住宅ローンを組む移住者に対し、住宅ローン金利の優遇率が0.1%以上になる制度です。対象となる地元金融機関は、飯塚信用金庫、北九州銀行、西日本シティ銀行を含む8行です。

桂川町では、若い世代を対象とした移住支援を行っています。また、固定資産税の負担軽減に繋がる支援もあり、経済的メリットの大きな自治体です。桂川町の移住支援制度が気になる方は、ホームページに記載されている条件等を確認してみましょう。

まとめ

田舎暮らしの充実度を高める上で大切なことは、自身に合う物件を選ぶことです。田舎エリアで物件を探す方法やコツを押さえて、住み心地の良い住居を見つけましょう。また、自治体が実施する移住支援制度を活用した場合、よりスムーズに田舎暮らしをスタートさせることができます。住居に関する移住支援内容を確認し、快適かつ経済的に田舎暮らしを楽しんでくださいね。