便利な田舎とは

東京などの首都圏から移住を考えた時に「便利さ」に重点を置く方も多い事でしょう。主に生活をしていく上で、買い物や通勤・通学など、移動においての便利さや食材や嗜好品など購入できる場所の多さなどが掲げられます。

山の奥深くで自給自足の生活をしたい人でなければ、車での移動や公共交通機関は重要です。生きていく上で、田舎暮らしをしたくてもある程度の便利さは必須となります。

都会から近い

移住を考えている人にとって、都会に近いという点を重要視される方も多いことでしょう。田舎過ぎず、都会に近い場所に移住する事で、一般企業などに転職することも可能になっていきます。また美術館やライブハウスなど、都会にしかあまり無い場所もあるので自分の趣味を充実させる場合に、都会に近い場所を選ぶ人もいます。

そして最も重要なのが、病院です。町の診療所などしかない土地に住むと、体調が悪くなった場合や怪我を負った際に大変困ることがあります。特に大きな総合病院や専門医のいる病院などは、都会に集中しており田舎すぎると通院が難しいです。

その為、持病を持っていたり、ある程度の年齢を重ね病院通いが必要な方は都会に近い場所への移住をおすすめします。

交通機関が発達している

移住を検討している方にとって、交通機関の充実度は重要です。「ブランド戦略通信」のアンケート調査による「移住に重視すること」では、「自然に恵まれている」に次いで「交通の便が良い」が第2位という結果になりました。新幹線が通っている県であれば、都市部への往来が比較的楽であったり、空港が近ければ旅行などにも行きやすいです。

そもそも駅が近くに無い場合は、車生活となるので自動車免許や自家用車の購入などがネックになる場合もあります。

商業施設もあるが自然も豊か

移住を考えている人にとって、大切なことは自然が豊かであるかという点です。自分の家の周辺が、山や川など自然豊かな環境であれば仕事のストレスが緩和され、健康的な生活が送れます。しかし、実際に生活する上ではスーパーなど商業施設が必須なのも現実です。

そこでおススメな移住地は自然が豊かなところに近く、商業施設もあるいわゆるベッドタウンです。
生活自体は便利で、自然も感じやすい地域であれば移住にもってこいではないでしょうか。

移住するのにおすすめな便利な田舎はどこ?

移住するにあたって、交通の便が良くて自然が豊かな「適度な都会」がある田舎はどこでしょうか。
日本全国の中から、首都圏以外の土地で、探してみました。

広島県

広島県は中国地方に位置する県で、瀬戸内海と中国山地に面しており、岡山県と山口県の間に位置する大型都市です。ユネスコ世界遺産の安芸の宮島と原爆ドームを一目見ようと、日本国内外からの観光客が多い県です。

特長

広島県は、呉など瀬戸内海工業地域を中心とした自動車産業や製鉄、造船といった工業が発展しています。また県庁所在地の広島市は政令指定都市であり、中国・四国地方最大の都市です。中国山地と瀬戸内海の豊富な自然に恵まれており、農業・漁業も盛んです。産業分布が日本の平均に近いことや県民所得も真ん中の数字であることから「日本国の縮図」と呼ばれています。

おすすめの自治体

広島県で移住におすすめの自治体は、東広島市です。東広島市は、人口が約19万人で広島県のほぼ中央に位置しており、周囲を低い山々に囲まれた比較的平坦地な地形が特徴的です。南東部は瀬戸内海に面しており、比較的温和な気候で過ごしやすい地域です。

東広島市は、2015年3月に「東広島・呉自動車道」が開通し、山陽自動車道、クレアラインとの連携から交通の便が良い街です。山陽自動車道のインターチェンジも4つあるので、流通の部分でも充実しています。さらに山陽新幹線の停車駅があり、県外への移動も気軽に出来る全方向アクセスの街です。

その為、広島市のベッドタウンとして発展しており、多くの住宅地が発展しています。
大型商業施設も複数あるため生活は便利ですし、川や森、海など市内中心部から車で1時間以内に行けるアウトドアスポットが多く自然環境も充実している、まさに便利の良い田舎です。

移住支援制度

東広島市は、移住支援も充実しています。広島市のベッドタウンなだけあって、子育て支援も多く「乳幼児等医療費支給制度」として、0歳から小学6年生までの通院・入院、小学4年生から中学3年生までの医療費の自己負担分の一部を支給しています。

さらに「産前・産後ママヘルパー派遣事業」として産前産後の時期に、市に登録されているサポーターが自宅に伺い家事や育児を援助してくれるサービスも行っています。移住者に対しては、移住し創業を行い際には、最大で200万円の補助も行われています。

さらに市内にある酒蔵通りの空き店舗に出店する際にも、最大で200万円の補助が受けられるなど、移住者が東広島市で起業する場合には、かなり有益な支援が受けられることも特徴的です。

奈良県

奈良県は、近畿地方に位置する県で、京都と大阪に挟まれています。日本で初めてユネスコの世界遺産に登録された「法隆寺地域の仏教建造物」を含む3つの世界遺産は国内最多で、歴史と伝統に包まれた県です。

特長

奈良県は北西部の盆地部以外は、険しい山々に囲まれています。内陸県で海は無く、国内の内陸8県の中で最も狭く、都道府県全体でも8番目に狭い県です。気候は内陸性気候で、平均的な気温ながらも降水量は平均よりも若干低いです。歴史的建造物が多く、観光地として発展しており、神社仏閣や遺跡、万葉の故地などが人気です。

交通の便では、県内に空港は無く大阪にある関西国際空港または大阪国際空港を使用しなくてはなりません。一方で陸路は県内の鉄道路線は、国内初の全線が電化されていますが、JRの定期特急・急行列車が無い唯一の県です。

高速道路も西名阪自動車道のみで、総延長は18.2kmは47都道府県中最下位です。
県内のみでの数字のみですと、一見不便そうに見えますが、奈良県全体が大阪や京都のベッドタウン的な位置にあります。その為、県を跨いでの通勤や通学が多く、不便を感じる事は少ないです。

おすすめの自治体

奈良県は県全体が、大阪や京都のベッドタウンと言われています。その中で、おすすめなのは「生駒市」です。生駒市は、奈良県の最北端に位置する住宅都市で大阪難波まで電車で20分という利便性の良さと生駒山や矢田丘陵など自然環境の良さが両立するほど良い田舎です。

「住み続けたい街ランキング2020(関西版)」では、奈良県内1位で、関西全体でも8位にランクインしています。人口は約12万人のコンパクトな街ですが、閑静なまちなみのニュータウンに里山の風景が残る田園、駅や商業施設がすぐそばの利便性に優れたエリアなどライフスタイルに合ったエリアが選べるのがありがたいです。

さらに関西文化学術都市・高山サイエンスタウンがあり、文化学術研究や交流施設が整備されているのも、他の地域ではあまり無く、特徴的です。2015年には、新たに生駒市立病院が開院するなど医療施設も充実しています。

一方で、脱ベッドタウンという取り組みもあり起業や就農、建物のリノベーション、市民活動などを後押しする市民講座も行われるなど、新しい取り組みも積極的に行われています。

移住支援制度

生駒市の移住支援は、住宅助成や起業・就農支援ももちろんありますが、最も優れているのは子育て支援です。「出産育児一時金の支給」が行われており、生駒市で出産された方に対して、最大で40万8千円が支給されます。国民健康保険が対象となりますが、かなり助かる支援です。

さらに児童手当として、子供が中学を卒業するまで最大で1万5千円が毎月支給されます。他にも、ひとり親の支援などもあり、とにかく子育てに対して力を入れていることが分かります。

滋賀県

滋賀県

滋賀県は近畿地方に位置する県で、琵琶湖で有名な県です。京都と隣接している事から、京文化が浸透している地域です。

特長

滋賀県は、古くから京都・大阪を支える農業県であったこともあり、県内の耕地面積のほとんどを水田が占めています。また、琵琶湖には多様な魚介類が生息しており、海産物を扱う鮮魚店とはべつに淡水魚専門の鮮魚店があるほどの漁獲量があります。

県内に空港は存在しないが、関西空港駅と草津駅を結ぶ特急列車があります。東海道新幹線の停車駅もある他、中日本高速道路と西日本高速道路が存在していますが、国道や県道の高規格整備はそれほど進んではいません。

一方で県内に13の大学・短期大学が立地しており、特に人口あたりの大学生数は京都府・東京都に次ぐ全国3位です。

おすすめの自治体

滋賀県で移住する際におすすめの地域は「草津市」です。草津市は、滋賀県の南西部に位置しており人口は約13万人で、県内2番目の多さです。東海道と中山道が交わる宿場町として栄えた歴史を持ち、京都まで20分、大阪まで50分で電車一本で通えるアクセスの良さがある上に、名古屋にも近く、日本のほぼ真ん中に位置しています。

高速道路や国道も通っており車での移動も便利です。大型スーパーも充実している一方で、で琵琶湖沿いの街には緑もたくさんあり自然豊かな街並みは、ほどよい田舎にふさわしいです。東洋経済新報社が発表した「住みよさランキング」では2013年~2017年までの5年間、近畿ブロックで1位、2021年度は近畿ブロックで2位にランクインしています。

移住支援制度

草津市の移住支援は、住居関係が充実しています。移住者を対象とした空き家情報バンクが2016年に創設され、古民家などへの入居もスムーズになっています。そして「新婚世帯向け家賃補助制度」として結婚新生活のスタート時に必要な資金を支援してくれます。夫婦ともに29歳以下の場合60万円の支給がされるので、移住後に結婚を考えている人にとってはありがたい支援です。

三重県

三重県はお伊勢参りで有名な伊勢神宮がある県です。
京都、奈良、愛知県に隣接しており関西と東海の文化が合わさっていることも特徴的です。

特長

三重県は、海、山の豊富な自然に恵まれ、農業・漁業が盛んです。
中でも伊勢海老は、全国的に有名な名物です。
伊勢神宮や世界遺産の熊野古道など、観光資源も豊富で、国内外からの訪問が多い県です。
交通に関しては、電車で東海道本線が走っていますが、リニアモーターカーによる中央新幹線が東海道沿いに計画されています。
津エアポートラインにより、2中部国際空港開業と津市の間に高速船が運行されています。

おすすめの自治体

三重県でおすすめの自治体は「桑名市」です。
桑名市市は、愛知県と岐阜県に接しており名古屋市から25kmの近さです。
名古屋市のベッドタウンとして開発されており、商業施設も充実していてアウトレットモールもあります。
山や河川があり自然豊かなところで、ハマグリが有名です。
観光地としては、長島スパーランドも近く、家族で楽しめる施設もあります。

移住支援制度

桑名市の移住支援が、定住促進奨励金があり、移住してきた人が1年以上継続勤務した場合に1人あたり30万円の支給があるので、正社員雇用を後押ししています。
子育てに関しては、「出産育児一時金の支給」があるので、新生児出産時に最大で40万8千円が支給されます。

静岡県

静岡県は中部地方に位置する県で、富士山が有名です。
伊豆や熱海といった温泉地もあり保養地として首都圏からの観光客も多い県です。

特長

静岡県は、太平洋側気候で比較的温暖ですが標高差が大きいため地域による寒暖の差が激しい県です。
東海道新幹線や東名高速道路など、関東地方と近畿地方を結ぶ交通の大動脈が整備されています。
海に山にと、自然環境も充実しており首都圏からの移住者人気が高い地域です。

おすすめの自治体

静岡県で移住におすすめの地域は「藤枝市」です。
藤枝市は、静岡県の中央部に位置しており東海道新幹線が利用可能という事もあり、静岡市のベッドタウンです。
温暖な気候で年間の平均気温は16.5℃と暖かく雪もほとんど降りません。
中山雅史や長谷部誠など、サッカー選手の生まれ故郷で「サッカーの町」としても有名です。
鮮度抜群の美味しい魚介が簡単に手に入ることや総面積28.8haの巨大な蓮華寺池公園など、生活していく上でプラスな面がたくさんある街です。

移住支援制度

藤枝市の移住支援は、かなりバランスが良いです。
家を建てる際に最大50万円の支援がある他、結婚後3年以内で40歳未満の子育て前の夫婦世帯に対して、引っ越し費用を最大50万円助成されます。
子育てに関しては、市内の空き家へ移住しリフォームを行った場合は最大100万円の助成を受けることが出来ます。

宮城県

宮城県は東北地方に位置する県で、農業、水産業、畜産業が発展しています。
県庁所在地の仙台市は、東北地方随一の発展都市です。

特長

宮城県は、夏期は酷暑が少なく冬季は東北地方にしては、降雪量が少ない地域です。
ササニシキやひとめぼれなど稲作農業や、カツオ、サンマ、マグロ、カジキなどの水揚げやワカメやノリ、カキなどの養殖業も盛んです。
東北新幹線が開通している事や仙台空港に仙台港など、東北地方においての人の移動や物流の拠点としての面もあります。

おすすめの自治体

宮城県でのおすすめの自治体は「富谷市」です。
富谷市は、仙台市のベッドタウンとして大型商業施設が多く、住みやすい街です。
人口の90%以上が新興住宅地の居住者で、子育て世代が多く住むことも特徴的です。
ブルーベリーの産地としても有名で、新規就農も歓迎されています。

移住支援制度

富谷市の移住支援は、子育て世帯にやさしい支援が多くあります。
待機児童ゼロで、18歳までの子ども医療費助成を行っている他、第3子以降の小学校入学時に、祝い金として3万円が支給されます。
さらに移住後に起業を考えている人には、市内の空き店舗を使った新規事業者に対して上限2万円で、賃貸の半分を3年間補助してくれます。

まとめ

移住を行う際に、田舎に移住すると生活面での不安が多くあります。
特に交通の便や商業施設、医療機関などは、生きていく上で重要になってきます。
移住を行う場合は、まずその土地のベッドタウンなどに住むことをおすすめします。
ほどよく発展した便利な田舎で、仕事も生活も充実することから目指してみてはいかがでしょうか。