田舎暮らしで海の近くに移住するメリット

田舎暮らしで海の近くに移住するメリット

田舎暮らしをしたいと考えた時に「海の近くで暮らしたい」と考える人も多いことでしょう。
雄大な自然を感じながらアクティビティを楽しみ、ストレスフリーな生活を送れるなど海の近くに移住するメリットを紹介していきます。

眺望が最高

移住を考えたとき、海の近くでの暮らしをしたいと考える人の多くは眺望を重要視しているのではないでしょうか。
日本人は島国育ちで、周囲を海に囲まれていることから潜在的に海を見ることに親しみを感じています。さらに平地が少ないこともあり、海の近くにも小高い土地が多くあります。
そのため、日本の海沿いの街に移住した場合の多くがその眺望の良さに心震えます。太平洋側の海沿いに住めば、日の出が見えますし日本海側では夕日も見れます。

雄大な海を一望できる場所に移住し、ストレスフリーな生活を送りたいと考える人も多いことでしょう。日本の海沿いの地域に移住することで、美しい景観と共に過ごせることは大きなメリットです。

マリンスポーツを堪能できる

海の近くに住むことのメリットとしてマリンスポーツが手軽に行えるというのもあります。
マリンスポーツはシュノーケリング、ダイビング、サーフィンなど一昔前は観光地で行うのが主流でしたが、最近では手軽に楽しむことが出来る様になってきました。他にもシーカヤックやSUPなど、新しいアクティビティも出てきて世代を問わずマリンスポーツをしたい人もいますし、沖縄の青い海でシュノーケリングがしたくて、宮古島に移住する人も増えてきています。

そんな中で注目されているのが、サーフィンの出来る街への移住です。
オリンピック種目にもなったサーフィンは、人気が再熱。家族で移住して出勤前などに手軽にサーフィンを楽しむ人もいます。
2020東京オリンピックのサーフィン競技の会場にも選ばれた千葉県の九十九里浜やサーファーの聖地とも呼ばれる神奈川県の湘南、プロサーファーもこぞって訪れる静岡県の白浜など、観光だけでなく移住地地として人気を博しています。

新鮮な海の幸を楽しむことができる

海の近くへ移住することで、最も充実するのは「食」ではないでしょうか。
都会では食べられない新鮮な海の幸を手軽に食べられるという贅沢を毎日味わえます。農作物と違い、鮮度が命である海産物は、その土地でしか食べられないものが多くあります。

例えば鳥取県の境漁港、鳥取港などで獲れる「モサエビ」は空気に触れ半日もすると頭部が黒くなってくることもあり刺身として食べられるのは地元だけだったので「幻のエビ」と呼ばれていました。

モサエビ

この様に海の近くに住むことによって、その土地でしか食べることのできない海産物に出会えるのもメリットと言えます。

自然を近くに感じて生活することができる

海沿いに移住することで、雄大な自然環境を感じながら生活できるのも魅力的です。
海は日常から解放してくれる雄大さを持っており、リラックス効果は抜群です。自然の中で生活することで人間らしい生活が送れます。
海の青色は心を鎮め落ち着かせる効果があり、波の音は母親の胎内で聞いていた音とよく似ているため、安心感を抱かせます。そして潮風は気持ちよく、都会で積み重なったストレスを開放してくれます。

そして海の近くであれば日光浴も気持ちいいですね。太陽の光は「しあわせホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌を活性化するという効果があり、自律神経を整える働きを持っていたり腸内環境を改善する効果も持ち合わせています。

海の近くで自然を感じながら生活することで、身も心も健康的になっていくことでしょう。

田舎暮らしで海の近くに移住するデメリット

田舎暮らしで海の近くに移住するデメリット

田舎暮らしで海沿いに住みたい、島暮らしがしたいと思う人に知っておいて欲しいのはデメリットもあるということです。
自然は雄大で優しい反面、時には人を殺めるほどの力を持っています。ここでは海の近くに住むデメリットを紹介していきます。

潮風で家が傷みやすい

海の近くに住むと、潮風による塩害で家が傷みやすくなってしまいます。
潮風に乗ってやってきた塩によって、あらゆるものがサビやすくなり家の至るところがさび付いてしまい、もろくなってしまいます。塩害は家だけでなく洗濯物や自家用車など、家の外に置いておくものにも被害が出ます。サビ以外でも窓が潮風で白くなってしまったり、砂が家の中に入り込んでしまうといった被害もあります。
日本海側では風も強いので、海から多少離れていても被害が出る場合があります。

その為、沖縄の様に海沿いで台風の被害が多い地域ではコンクリート住宅が基本になるなど対策が行われています。

海の近くで気持ちの良い生活の一方で、潮風による被害も考えておくべきでしょう。

海が近いと風が強い

海沿いに住んでいると、日ごろから気をつけなければいけないのが風の強さです。特に日中は「海風」が発生するので、海岸から陸に向かって強風が吹きつけてきます。
洗濯物が飛ばされたり、海沿いで昼寝していたら強風でそれどころでは無くなったりとなにかとやっかいです。

そんな中で最も気をつけなくてはいけないのが「台風」です。
先に述べた様に台風により塩害が多くなるだけでなく、障害物の少ない海辺近くの家は強風の被害を受けやすいです。そのため、家の屋根が吹き飛んだり車が横転するなどの被害がでますし、波も高くなり思わぬ海難事故に繋がります。

山に比べると海沿いで暮らす場合は、強風にも気をつけるべきでしょう。

海に囲まれた離島などに住むと生活が不便

海の近くで自然にあふれた生活を送りたいと考えた時に、真っ先に思い浮かぶのが島暮らしです。
島での暮らしは都会の生活とは打って変わって、雄大な自然にきれいな星空、ストレスフリーになる海沿いの生活が出来ることでしょう。

しかしここで気をつけなければならないのは、離島にはそれなりに不便な面もあります。
まず学校はほとんどの島で選べないということと、高校が無い島が多いということです。
また病院も大きな総合病院が無い島もあり、入院する場合や緊急手術が必要な場合にヘリや船で本土の総合病院まで行かなければなりません。
さらに大型スーパーやゲームセンターなどの娯楽施設がない島も多いです。そのため、島では1週間位数回訪れる船便が頼りですし、しまでの遊びは海に潜ったり釣りをしたりと自然を相手にした遊びに限られてしまいます。

非日常を味わえる島暮らしでは、生活面の不便さをあらかじめ知っておく必要があるでしょう。

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田舎暮らしで海の近くで住む際の注意点

田舎暮らしで海の近くで住む際の注意点

田舎暮らしがしたいと、海の近くに住む場合には多くの注意点があります。
元々、都会暮らしをしていた人やちょっと田舎程度で暮らしていた人は、海の寛大さと共にどう猛さもしっておくべきではないでしょうか。
ここでは移住前に知っておいて欲しい注意点をまとめています。

一度移住体験をして暮らしを体験しておく

海の近くへ移住したいと考える人の多くは、観光で訪れた際に感銘を受けた場合が多いのではないでしょうか。沖縄などは特にその傾向があります。
ここで注意すべきは観光ではホテルや旅館など、設備の整ったところで生活するので、実際に家を借りたりして住む場合とは大きく違うということです。

そこでおススメは移住前に体験移住をしてみることです。
移住前に、長期間にわたってその地域に住むことで海による問題を体感し、対策を考えておくべきでしょう。自治体によってはお試し住宅や移動交通費の補助もあるので、活用してみてはいかがでしょうか。

リゾートへの旅行気分の延長での移住はおすすめしない

観光して気に入った街に住みたいと考えて移住を決意する人も多いことでしょう。その際に、旅行と移住は大きく違うと認識しておくべきです。
地元の人も旅行者に対しては優しく接してくれても、移住者にはどこか警戒してしまう場合は往々にしてあります。

また移住後には「生活」が待っているので、どうしてもお金に関する問題も出てきます。旅行の様に使うだけでなく、稼がなければいけないのですが自分がやってきた仕事があるとは限りません。
移住する場合は旅行気分ではなく、この地域で自分が一生暮らしていけるかを考えてから行動することをおすすめします。

台風時の高潮や地震の際の津波など災害に注意する

海沿いに移住する場合に、自然災害は避けて通れません。太平洋沿いなどは特に、毎年の様に台風が通過する地域もあります。
さらに地震発生時には、津波が押し寄せてくることも想定しなければいけません。都会で暮らしている場合よりも、天候などにより一層の注意が必要となってきます。

都会にいる場合には、スルーしてきた波浪警報や台風進路、地震発生時の津波と災害は多くあります。
海沿いで田舎暮らしをする場合は、普段から非常用リュックや土嚢などの準備、避難場所の確認などがいかに大切かを知っておくべきです。

海が近くにある自治体3選?移住支援についても紹介!

海の近くに住みたい人はどの様な地域に移住すればよいでしょうか。海沿いの自治体の中でも、移住支援や取り組みが特徴的な自治体を3つ紹介します。

千葉県一宮町

千葉県一宮町

海が近くにある人気の移住地として関東で有名なのは千葉県一宮町です。
一宮町は千葉県東部に位置し千葉市から約35kmの距離で、東京の都心からも約60kmと比較的近い場所にあります。千葉県の外房で太平洋に面しており、九十九里浜の最南端にある一宮町は「東の大磯」と呼ばれサーファーの聖地でもあります。2020年東京オリンピックのサーフィン競技会場となった釣ヶ崎海岸もあるので、多くのサーファーが訪れています。

気候は暖かで、夏は涼しい海洋性気候という過ごしやすい地域で、リゾート移住という事がが出る程、人気があります。都心へのアクセスも良好で「上総一ノ宮駅」は通勤快速列車の始発駅なので座って通勤も可能です。また車でも東京まで90分ということもありがたいです。農業も盛んでトマトにメロン、梨にいちごと多くの特産物があります。

移住に人気のある一宮町では、先輩移住者も活躍しています。サーフィンが好きで海沿いにカフェをオープンさせたり、都心に通勤しながら一宮町で快適に過ごしている方もいます。、都心部に比べると地価が低く、東京郊外だと30坪前後の予算で100坪の土地が購入できるななど移住後に1軒家暮らしを始めた人もいます。

移住に人気なのは、海が近いという面もありますが移住支援も充実しています。
特に子育てに力を入れており「出産一時金」として最大42万円の補助が受けられます。さらに「児童手当」として3歳未満まで15,000円の補助が受けられ、小学校卒業までは1万円の補助が受けられます。また第3子以降は小学校卒業まで15,000円の補助になります。さらに子供の医療費の補助は当然のことながら、「高校生等医療費助成」として高校生でも入院・通院が300円で可能です。
この様な施策は功を成し、「一宮町 児童生徒数推移」によると減少していた児童数が8割程度まで回復したとされています。

この様に移住支援が充実していますが、支援してくれるのは自治体だけではありません。
一宮町にある投資物件専門の建築業を展開する「株式会社ピカいち」では福利厚生として昼食補助、飲料無料提供、誕生日休暇社員寮無料提供、社員寮食事無料提供、少子化に貢献するための育児休暇や、出産お祝い金など福利厚生の充実・活用に力を入れ「ハタラクエール」を3年連続で受賞しています。

一宮町では、サーフィンをきっかけに移住してきた人達が自分たちの手で暮らしやすい海の生活を作り上げているので、ますます移住人気が出てくることでしょう。

和歌山県那智勝浦町

和歌山県那智勝浦町

海がそばにある生活で気になるのは、自然災害です。海が荒れたりして生活に支障をきたす場合があれば、大きなマイナスです。
そこで紹介したいのが海の穏やかさで有名な勝浦港のある那智勝浦町です。
和歌山県東牟婁郡にあり、東側は海に接しており、その海岸線は典型的なリアス式海岸によって構成されています。
気候は黒潮の影響で温暖で町内には天然の良港がいくつか存在します。そして勝浦の港は江の中にあり、中ノ島という島の奥に港があるため、ほとんど荒波が来ないことから南紀では随一の良い港として知られています。

そしてユネスコ世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の熊野エリアにあたりますし、源泉数県内一の南紀勝浦温泉があることから関西圏における有数の観光地としても栄えています。

紀伊山地の霊場と参詣道

国内有数の生まぐろ水揚げ基地として知られる那智勝浦町では、新鮮なマグロが食べられる町でもあります。また熊野信仰の聖地のひとつである那智山の一帯は観光地として名高く、妙法山の色川小麦峠は色川富士見峠と呼ばれており最も遠くから富士山が見える場所とされています。

波が穏やかで海が綺麗な那智勝浦町は、海水浴客も多く中でもブルービーチ那智は約800mにおよぶ広大な砂浜で毎年にぎわいます。そんな那智勝浦町には、海や山での生活を夢見て多くの移住者が訪れています。

那智勝浦町は古くから移住者に優しい町として30年以上前から移住者を受け入れています。

なかでも色川地区は多くの移住者を受け入れており、過去には移住希望者が仮移住というかたちで廃校を改修した滞在施設に泊まって「自分にはどの地区が向いているか?」ということを暮らしながら選んだりもしたそうです。その結果、色川小学校に通う子供たちのほとんどが移住者の家族だそうですし、中には農家民宿を営む移住者もいます。

そんな那智勝浦町での移住支援はかなり手厚いです。
「移住支援金」として東京圏から移住してきた人に対して、最大で1世帯100万円が支給されます。さらに「紀州材需要拡大事業補助金」として乾燥紀州材を利用した木造住宅を建築した場合、最大で40万円の補助があります。

子育て支援も充実しており「子供の医療費助成」として中学生までは医療費助成がありますし「那智勝浦町高等学校等通学費補助」として町外の高校に通う場合に最大2万円の通学費補助もあります。
また移住後に起業したい人には「移住者起業補助金」として最大100万円が支給されますし、「空き家改修補助金」は最大80万円の補助がありますし「農林水産就業補助金」として農林水産業に就業した場合最大50万円の補助が受けられます。

またお試し住宅もあるので移住前に、那智勝浦町の生活を体験することも可能です。移住後に穏やかな海でのゆっくりとした生活を那智勝浦町では実現できます。

宮崎県日向市

宮崎県日向市

海に面した暖かい生活をしたい人にとっては宮崎県の「日向市」は名前からいってピッタリです。
宮崎県の北東部に位置する日向市は日向灘に面しているため、海を間近で感じる生活が出来る街です。温暖な気候と美しい山々、黒潮踊る太平洋など雄大な自然が見どころです。
また「細島港」を中心に港湾工業都市としても発展し東九州自動車道の開通もあり陸・海の物流拠点として発展してきました。

海は穏やかですが波もありサーフィンのメッカでもある事から、県外からも季節を問わず多くの人が訪れています。最近ではサーフィンで町おこしもしており、サーフィンきっかけで移住してくる人も多いです。

温暖な気候から農産業も発展しており高級マンゴー「太陽のタマゴ」などマンゴーの生産が有名です。日向市特産の香酸かんきつ「へべす」や「みやざき地頭鶏」など、海の幸だけにとどまらず、食の宝庫と言えるでしょう。

太陽のタマゴ

歌人・若山牧水が育った地域で短歌教育などカルチャーにも力を入れている日向市は、様々な面でも優れています。

住みよいまちとして知られる日向市は東洋経済新報社が公表している「住みよさランキング」で宮崎県1位を獲得しています。

日向市では多くの移住支援があります。
東京圏から移住した際には、最大で100万円の支援があります。また移住前から支援があり、お試し滞在施設やレンタカー補助金など移住前の視察にはありがたい制度もあります。
移住後にお店などをしたい人には「日向市空き家利活用促進事業補助金」として空き家等情報バンクに登録された空き家を活用した場合、修繕・改善費として最大20万円、家財道具の処分などに最大10万円の計30万円が補助されます。

東京圏から移住して起業した方には「起業支援金」として最大200万円が支給されます。

住居に関しては「市営住宅の貸し出し」として移住後1年以内は市営住宅の貸し出しも行われています。

子育てに関しては中学3年生までは「こども医療費助成」として月350円で診療してもらえます。他にも「よのなか教室」として地域の大人が先生となって子供たちにキャリア教育も行われています。
他にも就職説明会や起業の育成・支援を行ってくれるなど「なにかやりたい」という移住者に手厚い自治体でもあります。温暖な気候で海の近くでの生活が日向市ではできます。

この他にも移住者に人気の海に近い地域があります。詳しくは下記のリンクからアクセスしてみてください。

まとめ

まとめ

いかがだったでしょうか。
海の近くで田舎暮らしをしたい人は、増えてきています。その分、どうしても軽い気持ちで移住を決意する人もいます。
雄大な海でのんびりと自分らしく生活したいのであれば、事前にどの様なメリットやデメリットがあるかなどを調べるとともに、自分にあった支援がある自治体を選択することをおすすめします。